「水だけで」SiCウエハー端面研磨 ダイヤ砥粒入りパッド:歩留まり向上に貢献
ノリタケは、SiCウエハーなどの研磨工程向けに、ダイヤモンド砥粒を内包した研磨パッド「LumiDia」を開発した。ダイヤモンドスラリーを使わず、水だけでSiCウエハーの端面を研磨できる。ウエハーの欠けや割れ、異物付着を抑え、歩留まり向上や産業廃棄物の低減につなげる。
ノリタケは2026年9月2日、炭化ケイ素(SiC)ウエハーなどの製造における研磨工程向けに、ダイヤモンド砥粒内包型研磨パッド「LumiDia(ルミディア)」を開発したと発表した。ダイヤモンドの微粒子である砥粒をパッド内部に内包する独自構造によって高い研磨性能を実現し、ダイヤモンドスラリーでは難しかったSiCウエハーの端面研磨を可能にする。水だけで研磨できるので、産業廃棄物の低減にもつながるという。
SiCウエハーで課題となる「端面研磨」
SiCウエハーの製造工程では、表面を平たん化して表面粗さを小さくする研磨加工が必要になる。SiCは硬くてもろい材料なので、一般的にはダイヤモンド砥粒を水溶液などに分散させたダイヤモンドスラリーを用いて研磨する。
一方、研磨時にはスラリーを継続的に供給する必要があり、使用後のスラリーは産業廃棄物になる。ダイヤモンド砥粒の安定調達への関心も高まっていて、使用量の削減が課題になっているという。
さらに、ウエハー端面(外周部)の研磨も課題だ。端面の表面粗さが大きいと、欠けや割れ、異物付着のリスクが高まり、デバイスの特性や信頼性、歩留まりに悪影響を及ぼす可能性がある。しかし、端面は曲面なのでダイヤモンドスラリーを保持しにくい。SiCのような硬く脆い材料では研磨効率も大きく低下するという。
パッド内部の砥粒で研磨、水だけで加工
LumiDiaは、ダイヤモンド砥粒をパッド内部に内包した研磨パッドだ。ノリタケが開発してきた、有機物と無機物を複合する独自技術を活用し、パッド内部のダイヤモンド砥粒が効率的に作用する構造を採用した。少量のダイヤモンド砥粒でも高い研磨性能を得られるという。
ダイヤモンドスラリーを使わず、水だけでSiCウエハーの端面を研磨できるので、研磨工程で発生する産業廃棄物も低減できる。端面の欠けや割れ、異物付着を抑えることで歩留まりを向上させ、8インチ化が進むSiCウエハーの安定供給に貢献するとしている。
LumiDiaはSiCウエハーの端面研磨に加え、セラミック基板の平面研磨にも適用できる。セラミック基板では、ダイヤモンド砥粒の使用量削減や研磨パッドの長寿命化が可能としていて、ノリタケは今後、半導体分野で用途展開を進める。
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