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IoT、組み込み市場を活性化:ビジネスニュース 業界動向(2/2 ページ)
モノのインターネット(IoT)によって、組み込み機器市場が大幅に活気づきそうだ。2013年から2018年まで、IoTサブシステムおよびインターネット接続機器の世界市場は、24.3%の年平均成長率で伸びる見込みだという。
今後大きく伸びるのはスマートシティ
IC Insightsは、今後最も大きく伸びるIoT半導体分野は、スマートシティだとみている。スマートシティは、電力網や道路、街灯などの公共インフラアプリケーションのスマート化を実現する。
次に大きいのが産業用インターネットだ。主に工場や物流、医療などのシステムアプリケーションが高い成長を遂げるとみられることから、スマートシティの分野に追い付く勢いをみせるだろう。
さらに、スマートホーム向けの半導体売上高は、2013年にはわずか2億7500万米ドルだったが、2018年にかけて年平均成長率32.8%で増加し、10億米ドルを超える見込みだ。コネクテッドカーシステム向け半導体は、2013年〜2018年の間に年平均成長率43.8%という極めて高い成長を遂げ、2018年の世界売上高は15億米ドルに達するとみられる。インターネットに接続するウェアラブル機器向けの半導体売上高は、2013年の7600万米ドルから、2018年にかけて年平均成長率46.9%で伸び、5億2800万米ドルに達する見込みだ。
世界半導体売上高全体に占めるIoT接続用ICチップの割合は、2014年にはわずか1%に過ぎなかったが、2018年には、3481億米ドル規模に達する市場全体のうち、約3%を占める見込みだという。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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