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センサーからクラウドまでIoTをトータルにサポート――Digi InternationalIoTシステムの低コスト化を図る(2/2 ページ)

Digi Internationalは、IoT/M2M向けの製品をハードウェアからクラウドサービス、スマートフォンなどのアプリまで、総合的なプラットフォームとして提供できることが強みだ。

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どんな課題にも適切な解を

 ATEK Access Technologiesは、DigiのIoTプラットフォームを利用して、液体タンクをモニタリングする「TankScan」を開発している。タンクに取り付けたセンサーで液面のレベルを常時モニタリングして、データをクラウドにアップする。それらのデータはスマートフォンなどから携帯電話通信網を使って確認できる。モニタリングできるタンクの数は10万台にも及ぶ。ATEKは、TankScanによってメンテナンスのコストが25〜30%低減し、システムの故障時間は35〜45%減ったという。


DigiのIoTプラットフォームを採用したATEKの「TankScan」(クリックで拡大)

 他にも、公共輸送システム、介護施設/医療施設、飲食サービスなど幅広い分野で採用事例がある。

 Luu氏は、「われわれの顧客は大きく2つのタイプに分けられる。1つは、自分たちが抱える問題だけでなくその解決策も知っていて、その解決策にマッチする製品を求めて当社にくるケース。もう1つは課題を解決すべく試行錯誤しているケース。当社は、IoT向けの製品をプラットフォームとして統合的にそろえているので、どんなレベルの問題にも適切な“解(製品)”を与えられる」と説明する。

 さらに、IoT向け製品群の拡大に向けてDigiが重要視しているのが、パートナーシップだ。例えば、Freescale Semiconductorと提携し、産業機器や医療機器向けに、Freescaleのプロセッサ「i.MX 6」を搭載したCPUモジュールを開発している。「IoTは何十億もの機器がつながる世界の話では、1つの企業では到底、何もできない。パートナーがいればこそ、より完全なIoT/M2Mソリューションを提供できるし、顧客からのあらゆるニーズに応えられる」(Luu氏)。

M2Mコンソーシアムが既に存在する日本

 Luu氏は、「日本のIoT、特にM2M市場は進んでいる」と話す。日本では、東京エレクトロンデバイスと日本オラクル、マクニカ、NECが2010年11月に「新世代M2Mコンソーシアム」を設立。M2Mネットワークの普及に向けて取り組みを既に開始している。同氏は、「日本法人のディジ インターナショナルを2001年に設立して以来、製品の販売だけでなく、日本の顧客のニーズを本社にフィードバックするなど、日本での存在感を向上するための取り組みを進めてきた」と述べている。

 Luu氏は、「IoTに特化するという戦略の下、完全なソリューションを提供してきたことが、Digiの現在の成功につながっている」と強調する。同社は2014年10月31日に、2014年会計年度(2013年10月〜2014年9月)の売上高を発表している。売上高は1億9720万米ドルで、前年度比で1.4%の減少となったものの、第4四半期(2014年7〜9月期)の売上高は5160万米ドルと、過去12四半期で最も高い売上高を記録した。

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