スマホで調光/調色制御、インテリジェント照明用LEDドライバICを実装:次世代照明 技術展
スパンションは、次世代照明 技術展において、インテリジェント照明用LEDドライバIC「S6AL211シリーズ」を搭載した照明システムを用いて調光や調色のデモ展示を行った。
スパンションは、次世代照明 技術展(2015年1月14〜16日、東京ビッグサイト)において、インテリジェント照明に向けたLEDドライバIC「S6AL211シリーズ」を搭載した照明システムの試作品を用いて、調光や調色のデモ展示を行った。
展示会のブースには、近距離無線通信規格「Bluetooth Smart」対応品と、照明制御の有線通信規格「DALI(Digital Addressable Lighting Interface)」に対応した複数のインテリジェント照明器具を用意した。これらのLED照明器具は、インテリジェント照明に必要な機能をシングルチップに統合したスパンション製のS6AL211シリーズが搭載されている。Bluetooth Smartに対応する「S6AL211A94」や、DALI対応の「S6AL211A31」である。
人感/照度センサー、赤外線リモコンとも連携
Bluetooth Smart対応のLED照明器具は、スマートフォンから発光色のコマンドを無線で送信することにより、LED照明器具の調光/調色が可能となる。会場ではスマートフォンによる調光/調色制御に加えて、人感センサーや照度センサーと連動した点灯/消灯のデモや、一般的に用いられている赤外線リモコンを応用した制御の事例も紹介した。DALI対応のLED照明器具は、3グループにアドレスが割り当てられた複数の照明器具を、あらかじめ設定されたシーンに応じてグループごとに調光するデモを行った。
S6AL211シリーズは、Bluetooth Smart対応無線モジュールなどを接続するためのインタフェース機能や周辺回路を統合したLEDドライバICである。S6AL211シリーズは、調光範囲が100%から0.1%と広いのが特長の1つだ。調光制御について、1%以上は電流制御で行い、1%以下はPWM制御とすることで、その範囲を拡大することができたという。
ドライバに機能取り込み、部品点数少なく
外部に電源を供給するためのLDO、照度センサーや人感センサーを接続するためのインタフェース機能なども統合している。「通信回路の設計やマイクロコントローラのプログラム開発などに関する十分な経験や知識がない技術者でも、S6AL211シリーズを活用することで、インテリジェントLED照明器具の開発が比較的容易に行える。競合製品に比べて部品点数を削減することも可能」(説明員)と話す。
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