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450mmウエハーへの移行、多くのメーカーは消極的?2015年の半導体業界予測(4)(1/2 ページ)

今後数年間、5〜6%の成長率で伸びると見られる半導体市場。けん引するのはコンピュータと通信向けチップだ。大口径ウエハーへの移行については、専門家は「多くのメーカーが消極的だ」としている。

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メーカーの統合が進む半導体業界

 ファウンドリ企業と同じくファブレスチップメーカーも2014年、12%の成長率で伸び、半導体市場をリードした。中国の大手ファブレスメーカーは、1社を除く全ての企業が平均を上回る成長を遂げ、2014年のトップ50社の中に9社がランクインしている。また世界全体でみると、15社のファブレス企業が、10億米ドルを上回る年間売上高を上げている。



 業界が成熟するに伴い、少数の大規模な半導体メーカーへと統合が進んでいる(関連記事:半導体業界は統廃合が進む、マイクロチップのCEOが言及)。このため半導体チップの平均販売価格は、2009年半ば頃から、市場の変動に左右されることなく比較的安定した状態を維持してきた。こうした傾向は今後も続くとみられ、半導体市場は2020年頃に、4000億米ドル規模に達する見込みだ。

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2014年のファブレスICメーカー 売上高上位50社 出典:IC Insights(クリックで拡大)

450mmウエハーへの移行

 CMOSの微細化が5nmプロセス前後で終えんを迎えると見られることから、今後も最先端の生産工場の統合が増加していくだろう。現在、450mmウエハーを利用する生産工場への移行を明言しているのは、IntelとGLOBALFOUNDRIES、Samsung Electronics、TSMCの4社だけだ。

 IC Insightsでプレジデントを務めるBill McClean氏は、「メモリメーカーは、大口径ウエハーへの移行には消極的なようだ。技術移行のために製造の中断などが発生するからだろう」との見解を述べている。同氏は「多くのチップメーカーは、300mmや450mmウエハー対応の生産ラインの建設には消極的だ」と付け加えた。

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200mmウエハーおよび300mmウエハー対応の製造ラインを所有するメーカー数。右端は、450mmウエハー対応の工場を持つ可能性のあるメーカー数 出典:IC Insights

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