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競技場を丸ごと3Dで配信!? 圧倒的な臨場感を実現する映像伝送技術【動画あり】:NTT R&D フォーラム 2015(2/2 ページ)
NTTは、「NTT R&D フォーラム 2015」(2015年2月19〜20日)の一般公開を前に、プレス向け発表会を行った。今回の目玉は、東京オリンピック・パラリンピック観戦に向けた次世代プロジェクションマッピング技術「イマーシブテレプレゼンス技術 Kirari!(以下、Kirari!)」である。まるで競技場にいるかのような高い臨場感を実現している。ぜひ、デモ動画で実際にご覧いただきたい。
Kirari!を体感する!
NTT R&D フォーラム 2015では、Kirari!のデモを視聴できる。なお、デモで公開する利用イメージの制作には、studioTED(スピン)のホログラフィック演出技術「Eyeliner」が協力している。
「Kirari!」を使って、卓球の試合を伝送している。目の前で本当に試合をしているかのような、高い臨場感を実現している。ちなみに、卓球台だけは本物(=デモ会場に設置されている)。映像と音声が、いかにうまく合成されているかが分かると思う
こちらは、バスケットのドリブルを伝送している映像。映像と音声に若干のずれを感じる箇所もあるが、そこまでの違和感はなかった
2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、こんな光景が見られるかもしれない。スポーツバーの観戦客と、競技場の観戦客がKirari!でつながり、あたかも一緒に観戦しているかのように感じられる。左側の男性は実際にステージに立っている人で、右側はホログラムで再現されている人である
Kirari!は、スポーツ中継だけでなく、日本各地の祭りなど、さまざまなイベントの中継にも応用できる。NTTは2015年度中に、国内のスポーツ大会を遠隔地でライブ配信するトライアルの実施を行いたいとしている。
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