人類は、“ダイエットに失敗する”ようにできている:世界を「数字」で回してみよう(15) ダイエット(9/9 ページ)
今回から新シリーズとしてダイエットを取り上げます。ダイエット――。飽食の時代にあって、それは永遠の課題といっても過言ではないテーマになっています。さて、このダイエットにまつわる「数字」を読み解いていくと、実に面白い傾向と、ある1つの仮説が見えてきます。
(付録3)編集部の裏話
(その1)EE Times Japan編集部にて
今回の原稿の校正作業中の、編集長T氏と担当Mさんの会話
Mさん:「Tさん、江端さんからダイエットの原稿がきましたよ」
T氏:「めっちゃ読みたい!」
Mさん:「ワードで20ページです」
T氏:「江端さん、原稿の量はダイエットできんかったんやな」
(T氏、Mさん、爆笑)
ほっといてくれ。
(その2)担当Mさんの校正原稿
・江端(男性)の脱稿原稿
GW後とは、もう寒(かん)の戻りを心配しなくてもよい暖かい日々が続き、安心して薄着になれる、衣替え直前期であり、かつ、夏休みの開始、プールや海水浴まで残り2カ月を迎えた、実に重要な意味を持つ時期なのです。
・担当Mさん(女性)の校正原稿
GW後とは、もう寒(かん)の戻りを心配しなくてもよい暖かい日々が続く反面、徐々に薄着になって露出が増え、かつ、夏休みの開始、プールや海水浴が始める季節まで残り2カ月となる、実に重要な意味を持つ時期なのです。つまり、冬の間は隠し通せていた己の脂肪やぜい肉を、再び人目にさらさなくてはいけなくなる――。そんな時期に当たるわけです。
このMさんの校正原稿を読んだ時――、
なんか、怖かった。
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Profile
江端智一(えばた ともいち)
日本の大手総合電機メーカーの主任研究員。1991年に入社。「サンマとサバ」を2種類のセンサーだけで判別するという電子レンジの食品自動判別アルゴリズムの発明を皮切りに、エンジン制御からネットワーク監視、無線ネットワーク、屋内GPS、鉄道システムまで幅広い分野の研究開発に携わる。
意外な視点から繰り出される特許発明には定評が高く、特許権に関して強いこだわりを持つ。特に熾烈(しれつ)を極めた海外特許庁との戦いにおいて、審査官を交代させるまで戦い抜いて特許査定を奪取した話は、今なお伝説として「本人」が語り継いでいる。共同研究のために赴任した米国での2年間の生活では、会話の1割の単語だけを拾って残りの9割を推測し、相手の言っている内容を理解しないで会話を強行するという希少な能力を獲得し、凱旋帰国。
私生活においては、辛辣(しんらつ)な切り口で語られるエッセイをWebサイト「こぼれネット」で発表し続け、カルト的なファンから圧倒的な支持を得ている。また週末には、LANを敷設するために自宅の庭に穴を掘り、侵入検知センサーを設置し、24時間体制のホームセキュリティシステムを構築することを趣味としている。このシステムは現在も拡張を続けており、その完成形態は「本人」も知らない。
本連載の内容は、個人の意見および見解であり、所属する組織を代表したものではありません。
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