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「IoT市場は不確定要素が多い」、マッキンゼーとGSAが報告ビジネスニュース オピニオン(4/4 ページ)

McKinsey & Company(マッキンゼー・アンド・カンパニー)と半導体の業界団体であるGlobal Semiconductor Alliance(GSA)が、IoTに関するリポートを共同で発表した。リポートでは、「不確定要素が多いIoT市場では、半導体メーカーは“保険”的な戦略を取るべきだ」と指摘している。

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規格については楽観視

 ただ、多くの半導体チップメーカーの幹部は、主要な標準規格がないことについてはあまり重要視していないようだ。彼らは「われわれは、さまざまな規格が混在している業界に身を置いている」と話している。

 だが、リポートに掲載されている下の図版が示しているように、データ転送速度が比較的遅めのエリアには無数の規格が存在する。リポートは「これらの規格は、IoT分野の成長を妨げる要因になり得る」と指摘している。さらに、6LoWPAN対ZigBeeのように、上位層の部分でも互換性の問題や標準団体の競争といった問題がある。

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IoTの規格は、通信分野を含め、どの分野でも成熟していない(クリックで拡大) 出典:McKinsey/GSAリポート

 上の図版の赤枠2を見ると、空白は残っていることが分かる。ここは、スマートグリッドなど、データ転送速度が低く、低消費電力で、伝送距離が長い用途に使える部分だ。

 リポートは、「不確定要素が多い現在のIoT市場では、半導体メーカーは“保険”的な戦略を取るべきだ。言い換えれば、(製品開発などでは)普及しそうな規格を選んでそこに焦点を当てつつ、代替の戦略も考慮しておくことだ」と述べている。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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