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インターネットの明日を詰め込んだ大型トレーラー「IoT Truck」(前編):フリースケール開発者会議(FTF)レポート(5)(2/2 ページ)
今回は、IoT(モノのインターネット)向けのさまざまな技術を紹介したい。「FTF 2015」では、販促用大型トレーラー「IoT Truck(IoTトラック)」を用意。スマートフォンから住宅のコンセントや照明、空調などを制御する技術や、乳児の健康状態を常時モニターするタグ、無線通信機能を備えた腕時計型の万歩計など、“インターネットの明日”を実現する技術を、トラックの中で展示した。
乳児の突然死を防ぐ無線タグ
続いて「(2)フィットネス、ウェアラブル、メディカル(Fitness Wearables and Medical)」の展示内容をご紹介する。このコーナーには、腕バンド型のジェスチャー入力デバイス、無線通信機能を備えた血圧計、乳児の健康状態を常時モニターするタグ、無線通信機能を備えた腕時計型の万歩計、超小型のパルスオキシメーター(血中酸素濃度計)、オープンソースのウェアラブル機器用開発キットなどが展示されていた。
左=右腕に腕バンド型のジェスチャー入力デバイスをはめたGalloway氏。同氏が左手で示している液晶ディスプレイに腕バンドが検知した生体信号群(主に筋電位)を表示している / 右=腕バンドが検知した生体信号群(主に筋電位)を表示した液晶ディスプレイ。2015年6月24日に撮影 (クリックで拡大)
左=低消費電力の短距離無線通信機能(Bluetooth Low Energy)を備えた血圧計 / 中央=無線通信機能(WiFiとBluetooth)を備えた腕時計型の万歩計 / 右=超小型のパルスオキシメーター(血中酸素濃度計)。無線通信機能(Bluetooth)を備える。2015年6月24日に撮影 (クリックで拡大)
左=乳児の健康状態を常時モニターするタグ「MonBaby」(人形が胸に装着している黒いボタン)。呼吸運動や身体位置(仰向けかうつ伏せ化か)などを監視し、短距離無線通信技術「Bluetooth」によってデータを送信する / 右=オープンソースのウエアラブル機器用開発キット「WaRP」。メインボード(左下)、サブボード(右下)、リチウムイオン電池、ワイヤレス給電コイルなどで構成される。2015年6月24日に撮影 (クリックで拡大)
(次回に続く)
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