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「iPhone 6s」を分解:電池容量は1715mAh!(2/2 ページ)
モバイル機器の修理マニュアルを提供するiFixitが「iPhone 6s」の分解の様子を公開した。気になる搭載デバイスを中心にその様子を見ていこう。
RAMは2GBか
では、メインボードを見ていこう。まずは、表面から。
下の写真で赤く囲った最も大きなデバイスが、A9 プロセッサだ。「K3RG1G10BM-BGCH」との刻印があり、Samsung ElectronicsのLPDDR4 RAMと同一パッケージになっている。刻印の“G1G1”との部分から、RAM容量は2Gバイトと思われる。LTEモデムチップ、6軸加速度/ジャイロセンサーは、iPhone 6と同一メーカー製デバイスを採用している。
- 赤色:Appleのプロセッサ「A9」(APL0898)。Samsung ElectronicsのLPDDR4 RAM(K3RG1G10BM-BGCH)が同梱。
- オレンジ色:QualcommのLTEモデム「MDM9635M」
- 黄色:InvenSenseの6軸加速度/ジャイロセンサー「MP67B」
- 緑色:Bosch Sensortecの3軸加速度センサー「3P7 LA」(BMA280?)
- 水色:TriQuintのパワーアンプモジュール「TQF6405」
- 青色:Skyworksのパワーアンプモジュール「SKY77812」
- ピンク:Avagoのパワーアンプモジュール「ACPM-8030」
- その他として「57A6CVI」の刻印のデバイス
東芝製フラッシュを確認
次に、メインボード裏面を見ていこう。
- 赤色:東芝の19nmプロセス採用NAND型フラッシュメモリ「THGBX5G7D2KLFXG」(16Gバイト容量)
- オレンジ色:Universal Scientific IndustrialのWi-Fiモジュール「339S00043」
- 黄色:NXP SemiconductorsのNFCコントローラ「66V10」(iPhone 6には、「65V10」が搭載されていた)
- 緑色:Dialogのカスタム電源管理IC「338S00120」
- 水色:Cirrus LogicのカスタムオーディオIC「338S00105」
- 青色:Qualcommの電源管理IC「PMD9635」
- ピンク:Skyworksのパワーアンプモジュール「SKY77357」
- 村田製作所のフロントエンドモジュール「240」
- RF Micro Devicesのアンテナスイッチ「RF5150」
- NXP Semiconductorsの「1610A3」
- Cirrus LogicのカスタムオーディオIC「338S1285」
- Texas InstrumentsのNFCブースター「65730AOP」
- 無線トランシーバー「WTR3925」
日本メーカー製デバイスとしては、東芝と村田製作所の製品が見受けられた。
なお、分解の詳細は、iFixitのWebサイトで確認できる。
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