照明向けLED製品、高演色性と広指向角を実現:パッケージや蛍光体の技術で照明効果高める
オスラム オプトセミコンダクターズは、「第8回ライト テック EXPO」で、照明システム向けを中心に、高い演色性や広い指向角を実現したLED製品をデモ展示した。
オスラム オプトセミコンダクターズは、「第8回ライト テック EXPO」(2016年1月13〜15日、東京ビッグサイト)において、照明システム向けを中心に、高い演色性や広い指向角を実現したLED製品をデモ展示した。
同社は、一般照明や設備照明、車載用照明から、民生機器、産業機器まで幅広い用途に向けて、LED製品やレーザーダイオード製品、赤外コンポーネントなどを用意している。しかも、LED製品では、消費電力が小さく小型パッケージを採用した一般的な製品に加えて、独自のパッケージ技術や蛍光体技術を活用し、より効果的な照明演出やBOMコストの低減を可能とする製品を提供している。
その1つがチップオンボードLED製品「SOLERIQ S 19」である。LED製品を評価する指標として、白昼の太陽光を「100」とする一般演色指数(CRI:Color Rendering Index)がある。同社は蛍光体材料を工夫することで、このCRIが「90」という製品などを用意している。「色温度や演色性が同じLED製品でも、使用する蛍光体によっては赤みを少し抑えたように、色味を変えることができる」(説明員)と話す。
写真では判別しにくいものの、左と中央のLED製品はCRIが「90」と同じだが、中央は少し赤みが抑えられている。右側は色温度が3250K(左と中央は3000K)とわずかに高く、左や中央に比べて少し青みを感じた
もう1つがミドルパワーLED製品である。「DURIS S 2」は、パッケージサイズが2.0×1.6mmと小さい。指向角は150°と広く、均一な配光を実現した。一般的なLEDの指向角は120°である。「光が横に広がるため、複数のLEDを横に並べて実装するような照明用途でも、他の製品に比べてLEDの間隔を広げて実装することができる。その分、使用する点数が少なくて済み、BOMコストを低減することができる」(説明員)と語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 低消費電力と精度の向上を実現した光学式センサー
オスラム オプトセミコンダクターズは2015年8月、脈拍数と血中酸素濃度を測定する光学式センサーの製品ラインアップを拡充したと発表した。健康レベルをモニタリングするスマートウォッチやフィットネス用のアームバンドなどのウェアラブル機器に適しているという。 - 太陽光の再現で外的ストレスを減少するLED照明
キャプテンインダストリーズは、2016年1月13〜15日に東京ビッグサイトで開催された「ライティングジャパン」に、ドイツのWaldmann(バルトマン)のLEDフロアスタンドライト「LAVIGO(ラヴィゴ)」を展示した。蛍光灯と比較して、大幅にストレスを減少するという。 - ソニーの半導体部門が新しく仕掛ける多機能ライト
ソニーは、2016年1月13〜15日に東京ビッグサイトで開催されている「ライティングジャパン」に合わせて、LEDシーリングライトとコントロール機能を持つモジュールを組み合わせたマルチファンクションライトを発表した。 - ルネサス、DALI照明制御で無線版とPLC版を開発
ルネサス エレクトロニクスはこのほど、信号線を使用せずに、LED照明をネットワーク制御できる2種類のシステムを開発した。LED照明のネットワーク制御化の大きな障壁となっている初期導入コストを大幅に低減できる技術として、2016年4月以降に本格的なビジネス展開を開始する方針だ。