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NECと産総研、AI開発加速させる連携研究室設立:「未知の状況下での意思決定を可能に」(2/2 ページ)
NECと産業技術総合研究所は、2016年6月1日から人工知能(AI)を活用した「未知の状況下での意思決定」を可能にする技術の開発を行う連携研究室を設立すると発表した。
プロジェクトはそれぞれ3年計画を想定
産総研が、企業の名前を冠した新しい研究組織を設置するのは今回が初めてだ。産総研の情報・人間工学領域で領域長を務める関口智嗣氏は、「NECと強固なパートナーシップにより、人工知能研究のエース級人材を集約させることで、イノベーションを加速できるチームとなった。産総研の役割は、研究による社会的な課題の解決だけでなく、基礎研究から産業化まで切れ目なく“橋渡し”を行うことだ。そのため、パートナー企業も広く募集し、その強いコミットメントも期待している」と語る。
パートナー企業の要件としては、1年間に1億円以上の研究資金を3年以上継続して負担すること、連携研究室に参画する産総研職員の人件費の一部を研究資金から充当することが挙げられている。パートナー企業はインセンティブとして、契約で定められた応分の権利と、一定期間知財の独占的通常実施権が付与されるという。
研究開発のスケジュール。3つ目のプロジェクト「自律型AI間挙動調整」のみ、業界の動向によって研究内容が変わることが考えられるため、2017年9月の開始を予定している (クリックで拡大) 出典:大阪大学
同連携研究室室長を務めるのは、大阪大学で教授を務める鷲尾隆氏。設立時は15人程度の人員規模を予定しているが、今後は人材の獲得も進め30人規模としていく。それぞれのプロジェクトは、基礎原理研究から応用研究/開発を含めて3年を予定している。
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