ジェスチャーで直観操作、ミッドレンジオシロ:ピンチ/フリックなどでデバッグの効率改善(2/2 ページ)
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、ジェスチャーコントロール機能を搭載したデジタル・オシロスコープ「WaveRunner 8000シリーズ」を発表した。ピンチやフリックなどの動作で、効率的な機能設定や波形観測を可能とする。
チャンネルや波形演算、計測パラメーターのコピーや設定もワンタッチで行える。2本指のピンチでズーム波形を拡大/縮小することが可能である。フリック操作で波形をスクロールすることもできる。これまでのように、パラメーター設定や波形観測のために、プルダウンメニューなどを開けたり閉じたりするために、何度も画面をタッチする必要がなくなった。これにより、デバッグ作業の時間も大幅に短縮することができるという。
基本機能も充実
WaveRunner 8000シリーズは、基本測定機能として高い解析能力を持つ、ラボ用途のミッドレンジオシロスコープと位置付けている。専用のアプリケーションパッケージにより、デジタルフィルターやスペクトラム解析、スイッチング電源のデバイス解析といったデバッグが可能である。また、プロトコル特有の計測とアイパターン解析パッケージを用いて、シリアルデータ信号の詳細解析などを行うことも可能である。
テレダイン・レクロイ・ジャパンの代表取締役を務める原直氏は、WaveRunner 8000シリーズの販売戦略として3点を挙げた。「発売記念キャンペーンとして、これから6カ月間限定の特別価格で提供する」「WaveRunnerユーザーに加えて、ミッドレンジモデルの『WaveSufer』やハイパフォーマンスモデルである『WavePro』のユーザーにも提案する」「販売代理店をフル活用して新規顧客を開拓する」ことである。
WaveRunner 8000シリーズは、2016年9月30日までキャンペーン価格(税別)で提供する。帯域が500MHzのローエンドモデル「WaveRunner 8054」が209万円(通常価格は220万円)、帯域が4GHzの最上位モデル「WaveRunner 8404M-MS」は490万円(同516万円)となっている。
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