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「大気放熱」から「基板放熱」へコンセプト転換:熱設計のパラダイムシフトにどう対応するか(2/2 ページ)
KOAは、「JPCA Show 2016」で、「熱設計のパラダイムシフトに対応するために」と題するプレゼンテーションを行った。電子部品の高密度実装化などにより熱設計が深刻となる。熱問題について、取り組むべき課題や温度測定時の注意点などを紹介した。
赤外線サーモグラフ、最適な拡大率のレンズ選定が重要
赤外線サーモグラフによる温度測定では、微小面積のピーク温度検出能力は意外に低い。このため、測定誤差を抑えるためには、最適な拡大率のレンズを選定する必要がある。微小領域の温度を測定する場合、微小領域の一辺がLch(カットオフ空間周波数半波長)の2倍以上であれば、ピーク温度を捉えることが可能になるという。
ピーク検出能力は、ホットプレートと特殊治具を用いて測定することができる。特殊治具でなくても、高放射率部分(樹脂)と低放射率部分(金属)が明確に分かれた基板を用いれば、その温度分布を赤外線サーモグラフで測定し、事前に用意したガウシャンフィルターのステップ応答理論値と照合することで、ピーク温度を測定することができるという。
KOAは、実装技術の進展に伴い、実情にそぐわなくなった温度測定方法の見直しや規格化に取り組んでいる。こうした業界活動と同時に、サーマルデザインラボなどと連携し、回路設計における熱対策手法など最新の技術情報を提供、回路設計者に対するきめ細かいサポートを行っている。
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