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ADAS用センサー市場規模、2020年1兆4千億円超へ:ADAS用カメラは6800億円市場か(2/2 ページ)
矢野経済研究所は2016年7月、ADAS用センサーユニットの市場規模に関する調査結果を公表した。
準ミリ波レーダーは2553億円市場に
検知距離70〜80m、検知確度180度で車両後方、側面の周辺監視向けSRRとして採用される準ミリ波レーダーについては現在、BSD(死角検知)やLCA(車線変更補助)、RCTA(後方車両衝突・接近警報)向けにリアバンパーに2個装着されるケースが多く、高級車では1台当たり5個搭載されている。今後も「低コストであるため一定の需要が期待できる」(同社)とし、2014〜2020年のCAGRは26.2%、2020年の市場規模は2553億万円と予測した。
超音波センサーは搭載点数が伸びて858億円規模か
検知距離が3〜4mの超音波センサーについては現状、近距離における障害物を警報するクリアランスソナーが、駐車支援システムなどで使われている。車両1台当たりの搭載個数は年々増加しており、高級車では12個の超音波センサーが使われているとみられる。これまで、超音波センサーによる駐車支援システムの採用は欧州が中心だったが、低コストであることを理由に日本市場でも採用が拡大する見込み。さらに自動駐車の実用化などで駐車支援システムの高度化も予想され、超音波センサーの車両1台当たりの平均搭載個数は9〜10個まで上昇する見込み。それにより、2014〜2020年のCAGRは19%で、2020年の市場規模は858億円と予測している。
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