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圧倒的な車向けシェアと技術でメガ商社に挑む豊通エレとトーメンエレ経営統合(2/2 ページ)

豊田通商は、傘下のエレクトロニクス商社2社(豊通エレクトロニクス/トーメンエレクトロニクス)を2017年4月に経営統合することに関して2016年9月29日、都内で記者会見を行い、統合新会社の社名を「ネクスティ エレクトロニクス」とすると発表した。

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国内商社業界の再編主導は“否定”

 世界のエレクトロニクス商社業界は再編が進み、Avnet、Arrow、WPGといった売り上げ規模1兆円超のメガディストリビューターによる寡占化が進んでいる。そうした中で、国内に限っては、売り上げ規模1000億〜2000億円前後のエレクトロニクス商社十数社が競う市場となっている。ただ、こうした国内エレクトロニクス業界も、半導体メーカーの再編も手伝い、海外市場同様の再編が起こるとされている。青木氏は「国内半導体商社間での合併はさらに起こる」と示唆したが、「メガディストリビューターのように買収で品ぞろえを強化すれば、細かなサービスが提供できなくなる。これまで(統合両社は)1つ1つ(の商材を)手の内に入れて細かなサービスを提供してきた。新会社も1つ1つ伸ばしていく」とし、業界再編を主導する考えがないことを示した。

 新会社がM&Aを行わずに事業拡大を狙うには、これまでの日系顧客に加え、メガディストリビューターと対抗しながら外資系顧客の取り込みが必須となる。青木氏は「これから、一層、海外での日系顧客へのサポートを強化し、海外売上高を高めていく。その中で、海外現地で顧客を獲得するための“武器になる技術”を開発し、その“武器になる技術”で海外顧客を獲得するシナリオ」とし、海外でも技術/サポート力を生かした事業成長を図る方針を語った。


写真左が新会社の社長に就任する豊通エレ社長の青木厚氏。写真右が新会社の会長に就任するトーメンエレ副社長の石橋隆氏 (クリックで拡大)

東京、名古屋の2本社制に

 なお、この日、公表した新会社名「ネクスティ エレクトロニクス」(英文表記:NEXTY Electronics)について青木氏は「“Next”と“T”を合せた“ネクスト・ティ”から命名した。“T”は、豊通エレ、トーメンエレの頭文字であるとともに、知識、経験、人材が結び付く“Tie”、さらには“Technology”の意味を込めた」とした。

 新会社ネクスティ エレクトロニクスは、親会社の豊田通商と同様、東京本社と名古屋本社の2本社制を採用。2017年4月に、従業員数約2000人、国内11拠点、海外34拠点体制で発足する予定だ。

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