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IIoTを実現するプラグラマブルSoC、Xilinx語る:ローエンド製品を拡充(2/2 ページ)
Xilinxの日本法人(ザイリンクス)は、2016年10月4〜7日に幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2016」の講演で、インダストリアルIoT(IIoT)を実現する取り組みについて語った。
IIoT向けにローエンド品を展開
同社は、2016年9月にIIoTやエンベデットビジョン向けにコスト重視の製品ポートフォリオ拡充を発表している。Zynqシリーズは、「Zynq-7000」ファミリーを拡充。従来はデュアルコア構成の「ARM Cortex-A9」だったが、シングルコア版を展開する。
28nmベースのFPGA「Spartan-7」ファミリー拡充も発表。8×8mmの小型パッケージの製品で、高速シリアルインタフェースのサポートやI/O機能の最適化を行ったという。トランシーバーと信号処理性能を向上した「Artix-7」ファミリーも拡充する。神保氏は、「ローエンド品を充実させることで、イメージプロセッシングやセンサーフュージョンの提案力を高めたい。2017年第1四半期に量産出荷を予定している」と語る。
次世代プロセス採用製品は、2017年末に7nm製品のサンプル出荷を開始予定とした。
ソフトウェア定義の開発環境
また、同社は、ソフトウェアエンジニア向けの開発環境「HLx」「SDx」にも注力している。FPGAの設計知識が少ない開発者でも、Cベースの高位プログラミング言語を使用して、ハードウェアを生成可能。検証が高速化できること、ライブラリの自動統合にもメリットがあり、「10倍以上の生産性向上を実現する」(神保氏)と語った。
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