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オンセミ、IBMの車載レーダー用ミリ波技術を買収:車載センシング事業を強化
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は2017年3月6日、車載センシング事業の強化の一環として、IBMの車載レーダー用ミリ波技術と関連資産を買収すると発表した。
イスラエル・ハイファの研究所資産も引き継ぐ
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター/以下、オンセミ)は2017年3月6日(米国時間)、IBMの車載レーダー用ミリ波技術と関連資産を買収すると発表した。買収額は未公表。
オンセミが買収するのは、イスラエル・ハイファにあるIBMハイファ研究所で開発した車載レーダー用と向けのミリ波技術。IBMハイファ研究所のスタッフ、機器、研究施設、知的財産も引き継ぎ、イメージセンサグループ車載ソリューション部門のデザインセンターとして運営していく。
オンセミは2014年にAptina Imaging(アプティナ)とTruesense Imaging(トゥルーセンス)のイメージセンサーメーカーを買収するなど、車載センシング関連技術、製品事業に対して積極的な投資を行っている。オンセミは、「今回の買収により、より幅広い車載センシング市場で車載イメージセンサーにおけるリーダーとしての地位を拡大していく。レーダーは、見通しの悪い条件でも、次世代の自動走行で必要な距離および物体の速度測定に優れているため、センサーカメラに対する高い補完技術となる。オンセミは、レーダーとセンサーカメラの技術を組み合わせることにより、増加傾向にある、精度と自動車の安全性向上に向けて複数のセンサー技術を用いるセンサーフュージョンに対応できる」とコメントしている。
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