太陽誘電、無線モジュールにNordic製SoC採用:Bluetooth 5に対応
Nordic SemiconductorのBluetooth low energy対応SoC「nRF52832」が、太陽誘電製のBluetooth 5対応無線モジュール「EYSHSNZWZ」に採用された。
モバイルヘルス機器やウェアラブル機器などに対応
Nordic Semiconductorは2017年3月、同社のBluetooth low energy対応SoC「nRF52832」が、太陽誘電製のBluetooth 5対応無線モジュール「EYSHSNZWZ」に採用されたと発表した。
EYSHSNZWZは、無線通信規格「Bluetooth」の最新バージョンとなる「Bluetooth 5」の通信モードに対応する無線モジュール。形状や消費電力が極めて小さく、モバイルヘルス機器やウェアラブル機器、スマートフォン用アクセサリー用品などの用途に向ける。
EYSHSNZWZは、高い性能を持つアンテナをプリント基板に内蔵するなど、高密度設計により外形寸法を3.25×8.55×0.9mmと小さく抑えた。最大出力は+4dBm、動作温度範囲は−40〜85℃で、14個の汎用入出力、SPI、UARTなどを備えている。EYSHSNZWZは2017年5月より出荷される予定となっている。
EYSHSNZWZに搭載されたNordic製のnRF52832は、外形寸法が3.0×3.2mmのWL-CSP品。動作周波数が64MHzのARM Cortex-M4Fプロセッサや、受信感度−96dBの2.4GHzマルチプロトコル無線ブロック、「Touch to Pair」対応のNFC-Aタグ、容量が512kバイトのフラッシュメモリおよび、64kバイトのRAMなどを集積している。
2.4GHz無線ブロックは、受信/送信電流が最大5.5mAで、同社従来製品に比べて消費電力を最大80%節減することができる。電力効率は58CoreMark/mAで、競合製品に比べて最大2倍の電力効率を達成することが可能だという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 成熟Bluetoothチップ市場に吹く新風
世界の至るところで使われるようになった無線技術「Bluetooth」。機器分解を手掛ける筆者も週に2機種のペースでBluetooth搭載機器を分解している。そうした機器解剖を通じて見えてきたBluetoothチップ業界の意外な最新トレンドを紹介しよう。 - iPadの上を走るロボットとエアホッケーで対決だ
2016年11月16〜18日にパシフィコ横浜で開催されている「Embedded Technology 2016(ET 2016)」「IoT Technology 2016」の太陽誘電ブースでは、パートナーが開発したロボット「TABO(ターボ)」を用いたiPad Pro上で遊ぶエアホッケーゲームを体験できる。 - Bluetooth v4.2対応のSoC、Nordicが量産開始
Nordic Semiconductorは、Bluetoothの最新仕様である「Bluetooth v4.2」に対応したBluetooth Smart SoC「nRF52832」の量産を始めた。 - SiPを作り続けて10年、IoTが次なる飛躍の糧に
Insight SIP(インサイトSIP)は、SiP(System in Package)を手掛けるフランスのメーカーだ。2016年で設立10周年となる同社は、「ワイヤレスジャパン2016」(2016年5月25〜27日/東京ビッグサイト)で、Bluetooth Low Energy(BLE)対応のモジュールなど同社の製品群を展示した。 - 車の盗難防止に使える! BLE/UWBモジュール
SiP(System in Package)を手掛けるフランスのInsight SiPは、Bluetooth Low Energy(BLE)とUWB(Ultra Wide Band)のチップを搭載した最新モジュール「ISP1510」を、自動車向けに展開することを目指している。同社は、キーレスエントリーシステムを備えた自動車の盗難防止に貢献できると意気込む。【訂正】 - Bluetooth 5、2Mbpsで100m、125Kbpsなら400m
Bluetoothの規格策定団体の幹部は2016年6月17日、EE Times Japanのインタビュー取材に応じ、次期バージョン「Bluetooth 5」の詳細を明らかにした。