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100%のコード再利用が可能、TIが新MCU開発環境IoT機器や産業機器向け(2/2 ページ)

日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、より強固なセキュリティ機能が求められるIoT機器などの開発効率を高めることができる「SimpleLinkマイコン製品プラットフォーム」を発表した。

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〇SimpleLinkマイコンにセキュリティを強化したWi-Fi製品を追加

 同時にTIは、SimpleLink Wi-Fi製品としてワイヤレスマイコン「CC3220」と、ワイヤレスネットワークプロセッサ「CC3120」の2種類を発表した。これらの製品は、25種のセキュリティ機能を追加しているという。IoT機器ではより多くのメモリ容量を必要とするため、容量が1Gバイトのフラッシュメモリと256kバイトのRAMも内蔵した。バッテリー寿命は従来製品に比べて30%も伸ばすことができるという。

 CC3220は、ワンチップ上にアプリケーションMCUと、Wi-Fiコネクティビティ制御用のネットワークプロセッサを集積している。アプリケーションMCUは、動作周波数が80MHzのARM Cortex-M4を用いている。ARMコアベースのネットワークプロセッサとは物理的に分離されており、独立して動作する。特長の1つは、セキュアストレージ、クローニング保護、セキュアブート、ネットワーキングセキュリティなど、さまざまな組込みセキュリティ機能を統合していることだ。


ワンチップ上にアプリケーションMCUと、Wi-Fiコネクティビティ制御用のネットワークプロセッサを集積したCC3220 (クリックで拡大) 出典:日本TI

 「サーモスタットを利用したセンサーネットワークでは、一般的にルーターとサーモスタット間のセキュリティを担保すればいいと考えられている。TIが提供するセキュリティソリューションでは、ストレージ時やランタイム時、データ伝送時など、エンドツーエンドで窃盗/改ざんといったリスクからIPやデータを保護することができる」(Adair氏)と話す。さらに、「チップレベルでWi-Fi認定を取得している。機器設計者はこれら複雑な認定作業を簡素化でき、アプリケーション開発に集中できる」とも述べた。


CC3220は、エンドツーエンドのセキュリティ機能を提供 (クリックで拡大) 出典:日本TI

 CC3220は消費電力も抑えている。3種類のローパワーモードを搭載した。サーモスタットを用いたセンサーネットワークで常時接続モードの場合、単三電池2本で1年以上動作するという。間欠接続モードでは最大3年間動作した。トランシーバーモードの場合は最長5年(電池寿命による上限)以上の動作が可能だとする。

 1000個購入時の単価(参考価格)は、CC3220が最低4.99米ドル、CC3120は最低3.79米ドル、CC3220のローンチパッド開発キット「CC3220SF-LAUNCHXL」は49.99米ドル、CC3120のブースタパックプラグインモジュール「CC3120BOOST」は29.99米ドルである。

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