ニュース
ラズパイからの量産移行を助ける産業用ボード Digi:ワイヤレスジャパン 2017(2/2 ページ)
Digi International(ディジ インターナショナル)は、展示会「ワイヤレスジャパン 2017」で2017年3月から量産出荷を開始した超小型組み込みネットワークモジュール「ConnectCore 6UL」と、同モジュールを搭載した産業用ボードコンピュータ製品の展示を実施している。
セルラー対応もより容易に
もう1つのボード製品が「ConnectCore 6UL SBC PRO」で同Expressよりも豊富なインタフェースを備えたPico-ITX フォームファクタのボードだ。ボード底面にはPCI Express Mini CardコネクターとMicro SIMカードスロットを備え、サードパーティー製のセルラーモデムを使用できる。さらに、ボード表面には、ディジの組み込み無線モジュール製品群「XBee RFモジュール」を装着できるXBeeソケットを搭載。あらゆる無線機能を簡単に拡張できる。
左=PCI Express Mini CardコネクターやXBeeソケットを搭載する「ConnectCore 6UL SBC PRO」 / 右=LTE Cat-1に対応した「XBee セルラーモジュール」。SIMカードスロットも備える (クリックで拡大)
XBee RFモジュールは、ZigBee、IEEE 802.15.4をはじめ、IEEE 802.11g/n、2.4GHz帯の独自メッシュプロトコル、Thread、ロングレンジサブギガヘルツ無線(海外向け)に対応した製品をラインアップ。さらにこのほど、主に北米市場向けだがLTE Cat-1に対応した「XBee セルラーモジュール」も製品化。現在、LTE Cat-M1やNB-IoT、3G(第3世代移動通信)、LoRaなどに対応するXBee製品の開発(一部開発検討)に着手し、XBeeモジュールでセルラー通信機能を手軽に組み込める環境が整う見込みだとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 電池で2〜3年駆動するIoTセルラーゲートウェイ
ディジ インターナショナルは2016年11月1日、同社のビジネス動向や製品ロードマップを紹介するセミナーを都内で開催した。本記事では、セルラー向け製品の動向について紹介する。 - i.MX 6UL搭載セキュア無線モジュール、IoT機器向け
ディジ インターナショナル(Digi International)は、セキュアワイヤレスモジュール開発キット「ConnectCore for i.MX 6UL」を発表した。IoT機器などの用途に向ける。 - 教育・ホビーから産業用途へ、ラズパイ5年目の進化
“ラズパイ”の名で親しまれている超小型コンピュータ「Raspberry Pi」。2012年の発売当初は、“子どもたちにプログラミングを学んでもらうための楽しいおもちゃ”という位置付けだったが、今では販売台数の約半数が産業用途で使われているという。ラズパイの開発者であるEben Upton(エベン・アプトン)氏に話を聞いた。 - セルラーIoTが新たなサービスを生み出す
LPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク向け市場は今後何年かの間に、IoTと同様に細分化されていくだろう。最も重要な新規格が登場するのはまだ1年以上も先のことだが、プレーヤー企業たちは、依然として大部分は不明ながらも、幅広いエンドユーザー市場を開拓すべく競争を繰り広げている。 - 標準化進むセルラーIoT、モジュールは低価格に
IoT(モノのインターネット)機器をモバイルネットワークに接続する「セルラーIoT」の標準化が進んでいる。エリクソン・ジャパンは2016年6月16日に横浜市で記者説明会を開催し、セルラーIoTの技術解説やデモを行った。 - 初代ファミコンとクラシックミニのチップ解剖で見えた“半導体の1/3世紀”
家庭用テレビゲーム機「任天堂ファミリーコンピュータ」の発売からおおよそ“1/3世紀”を経た2016年11月にその復刻版といえる「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が発売された。今回は、この2つの“ファミコン”をチップまで分解して、1/3世紀という時を経て、半導体はどう変わったのかを見ていく。