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パナの有機ELテレビ、映像美の裏に匠の技工場見学をレポート(3/3 ページ)

パナソニックは2017年5月31日、栃木県宇都宮市にあるモノづくり改革センターで、有機ELテレビ製造ラインの見学会を開催した。そこで見られたのは、有機ELテレビの画質を自らの目で確認する匠の姿だった。

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有機ELテレビの生産工程では人が活躍

 次に、有機ELテレビの生産工程を紹介する。この工程で使用されるFA(ファクトリーオートメーション)機器は、組み立て工程の産業ロボットくらいだ。阪東氏によると、ロボットの基本的な役割は人間の作業を補助することであり、その速度は人間の動きに合うよう調節しているという。


ロボットと協力しての組み立て作業

 有機ELテレビの生産工程では、エージング工程でのホワイトバランス調整をはじめ、画質の検査から外装の細かなチェックまで、人の力なしでは十分な成果を上げられないことが多いそうだ。特に画質の検査は、厳しい基準をクリアした匠と呼ばれる職員が、全て目視で行っている。


暗室の中でホワイトバランスを調整している

検査は人が目視で行う

 そのため、モノづくり革新センターにはモノづくり道場というトレーニング場があり、有機ELテレビの生産工程で働く技師は日々そこで研鑽(けんさん)を積んでいる。匠になるためにはここで、視力1.0以上や色覚障害なしという条件を満たした上で、有機ELに関する基礎知識や不具合発見実技などを問われる認定試験に合格する必要がある。


モノづくり道場の入り口

匠になるための試験内容

 モノづくり道場には、ビス打ち、ドライバーの使い方、フレキシブル基板の扱い方など、新人向けのプログラムもある。このように日々自らの技術を鍛える職員の存在が、パナソニックの有機ELテレビの性能を支えているのだ。


ビス打ちの練習を実演

フレキシブル基板のつまみ方を学ぶ訓練台
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