Infineonが5000ユーロを寄付した団体とは:知的障害がある人をスポーツで支援(3/3 ページ)
Infineon Technologiesの日本法人、インフィニオン テクノロジーズ ジャパンは、CSR活動の一環として「スペシャルオリンピックス日本」という団体に5000ユーロ(約62万円)を寄付した。同団体の理事長を務めているのは、オリンピック陸上女子マラソンでメダルを2度獲得した有森裕子さんだ。スペシャルオリンピックス日本とは、どのような団体で、どのような活動をしているのか。寄付金の贈呈式で有森さんが語った。
リレーをICに置き換えて、燃費改善を図る
インフィニオンは、「日本の自動車メーカーの半導体化プロジェクトにおける大量受注」というプロジェクトで、Infineon Technologiesの社内表彰で特別賞を受賞した。
自動車において、燃費をいかに改善するか、CO2排出量をいかに削減するかというのは、普遍的な課題だ。各自動車メーカーが、技術面からさまざまなアプローチをしているが、そのうちの1つに、エンジンルーム内のリレーボックスに搭載されているメカニカルリレーを、ICに置き換えるという方法がある。リレーボックス内に収められているリレーやリレードライバー、ヒューズなどをICに置き換えるのだ。
Infineon Technologiesは、そうした用途に使えるICとして、車載用ハイサイドスイッチ「PROFET」を提供している。インフィニオンによると、リレーをPROFETに置き換えることで、基板面積が4分の1に、リレーボックスの重さは約半分になるという。リレーボックスが軽量、小型になることで、置く場所を選べるようになるので、配線を短くできる。配線が短くなればそれだけ自動車を軽量化でき、燃費改善とCO2削減につながる。ICを使うと故障診断ができるというのも利点だ。リレーだけだと、ショートが発生したり、配線が切れたりといった事象を判断できない。ICであれば、それを検知できる。
インフィニオンは、「これまではティア1サプライヤーにデバイスだけを売ってきた。だが今回のプロジェクトでは、リレーボックスを小型化、軽量化する価値を、自動車メーカーに訴求していった。それによって、顧客の意識が『CO2削減のために、クルマの中から変えていこう』という方向に変わっていき、それが、車載向け半導体の大量受注へとつながった」と語る。社内表彰では、顧客の意識を変えた点が評価され、特別賞を受賞したという。
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