ニュース
スカイツリー〜浅草間で28GHz帯5Gの伝送に成功:下り4.52Gビット/秒を達成
Huawei(ファーウェイ)とNTTドコモ、東武鉄道の3社は2017年12月7日、東京スカイツリーと浅草間で、28GHz帯を用いた第5世代移動通信(5G)の高速伝送に成功したと発表した。
Huawei、NTTドコモ、東武鉄道が共同で
Huawei(ファーウェイ)とNTTドコモ、東武鉄道の3社は2017年12月7日、28GHz帯(800MHz幅)を用いた第5世代移動通信(5G)の実証実験を共同で実施し、東京スカイツリー(東京都墨田区)と浅草(東京都台東区)の間(距離1km超)での長距離伝送に成功した。
共同実験は、東京スカイツリー天望デッキフロア340に設置したHuaweiの実験用無線基地局と、東武鉄道浅草駅ビル屋上に設置した携帯電話端末に相当するHuaweiの移動局装置との間で、12月6日に実施。Massive MIMO(大規模MIMO)技術によるビームフォーミングを用いて、受信時最大通信速度として下り4.52Gビット/秒、上り1.55Gビット/秒の高速通信を実現した。
3社では、「実験により、電波の減衰が大きく、遠くに飛ばすことが困難だと考えられてきた高周波数帯の電波を、都市部だけではなく地方、郊外、山間部など、より多様な環境で利用することができる技術を実証することができた」としている。
なお、3社では、今回の実証実験装置を使用し、2017年12月8〜10日に東京スカイツリー天望デッキで開催されるライブの様子を、浅草駅ビル屋外ビジョンに中継するデモンストレーションを行う予定としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 5Gの出発点、知っておきたい「フェーズ1」の基本
5G(第5世代移動通信)は実用化のスケジュールが非常にタイトなため、規格策定の計画が段階的に組まれている。まずは2017年12月に、フェーズ1の策定が完了する予定だ。これを機に、フェーズ1で取り扱われる「5G NSA(Non Stand Alone)」やミリ波について、知っておきたい基本事項を整理してみよう。 - 走行列車での5Gハンドオーバーに成功
Samsung Electronics(サムスン電子)とKDDIは2017年12月1日、時速約100kmで走行する列車での第5世代移動通信(5G)システムのハンドオーバー実験に成功したと発表した。 - Qualcommが5Gのライセンス方針を公開
5G(第5世代移動通信)の規格策定が進む中、Qualcommが5G関連特許のライセンス料を公表した。スマートフォン向けライセンス料をめぐりAppleと泥沼の特許係争が続く同社だが、果たして公開されたライセンス料は、スマートフォンの価格帯に対して妥当なのだろうか。 - Intelが5G開発のロードマップを更新
Intelが5G(第5世代移動通信)を含むセルラーネットワーク関連技術の開発ロードマップをアップデートした。 - 4.5GHz帯で5G URLLCの屋外実証実験に成功
NTTドコモとHUAWEI(ファーウェイ)は、4.5GHz帯で初めて第5世代移動通信(5G)の高信頼低遅延通信(URLLC)の屋外実験に成功した。 - ソフトバンクとノキア、MU-MIMOを用いて5Gの実証へ
ソフトバンクとノキアは、マルチユーザーMIMO(MU-MIMO)を活用した5G(第5世代移動通信)の実証実験を行う。4.5GHz帯を利用するという。