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AI用チップなどにピーク時最大1000Aを給電プロセッサに隣接して配置

Vicorは、高性能なCPUやGPUなどの近くに実装して、最大1000A(ピーク時)の給電が可能な電源ソリューションを発表した。

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PoP技術で電力損失と帯域幅の課題を解決

 Vicorは2018年3月、高性能なCPUやGPUなどの近くに実装して、最大1000A(ピーク時)の給電が可能な電源ソリューションを発表した。

 新たに提案する電源システム(チップセット)は、モジュール型電流マルチプライヤー(MCM)「MCM4608S59Z01B5T00」2個と、モジュール型電流マルチドライバー(MCD)「MCD4609S60E59H0T00」からなる。MCMの外形寸法は46×8×2.7mmである。


左はMCM4608S59Z01B5T00、右はMCD4609S60E59H0T00

 特に、MCMはCPUやGPUなどのパッケージ基板内に実装可能な「Power on Package(PoP)」技術を用いており、負荷ポイントまでの配線抵抗を極めて小さくすることができる。これによって、これまで大電流給電時に課題となっていた、物理的な電力損失と帯域幅の制限を解消した。この結果、最大1Vで600A、ピーク時は最大1000Aの給電が可能となった。

 電源アーキテクチャは、HPCや大規模データセンターで用いられている「Factorized Power Architecture(FPA)」システムをベースとした。これにより、入力電圧48Vから1V以下に直接降圧し、CPUやGPUが最大性能を発揮できる電流値に増幅して供給することができる。

 今回のチップセットは、AI(人工知能)技術を用いた高度な画像処理が求められる自動運転システムなどの電源用途に提案する計画だ。

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