電力変換装置の損失計測を強力にサポート 日置電機:テクノフロンティア 2018 開催直前情報
日置電機は「TECHNO-FRONTIER 2018(テクノフロンティア)」(2018年4月18〜20日、幕張メッセ)で、「電力変換装置の損失計測を強力にサポート」をテーマに展示を行う。200Mサンプル/秒を実現した、多チャンネル損失評価が行えるメモリハイコーダー「MR6000」や、SiC搭載インバーターの電力測定を高精度に行えるパワーアナライザー「PW6001」などを出展する。
TECHNO-FRONTIER 2018 開催直前情報
2018年4月18〜20日、メカトロニクス・エレクトロニクス技術の発展と普及を支援する、アジアを代表する要素技術専門展示会「TECHNO-FRONTIER 2018(テクノフロンティア)」が、千葉市・幕張メッセで開催される。
同展示会の開催に先立ち、アイティメディアが運営するEE Times Japan、EDN Japan、MONOist、スマートジャパンの4メディアではTECHNO-FRONTIER 2018の特集ページを設け、各編集部が厳選した見どころ情報や関連リリースなどを紹介する。
今回は、日置電機の出展内容を紹介する。
「電力をいかに効率的に変換するか」が重要に
日置電機は、「電力変換装置の損失計測を強力にサポート」をテーマに展示を行う。スマートグリッドや太陽光発電、EV(電気自動車)など、省エネを実現する技術が実用化される中、「電力をいかに効率的に変換するか」は、最も重要なキーワードになると同社は述べる。「当社の計測器で、あらゆる局面で効率化のための損失計測をサポートしたい」(日置電機)
TECHNO-FRONTIER 2018では、「リアクトル」「スイッチング電源」「熱設計」「バッテリー」の4つのキーワードで展示を行う。主な展示品は、下記の通りだ。
- メモリハイコーダー「MR6000」:高周波スイッチング損失計測に、200MS/s(メガサンプル/秒)と高速な絶縁記録計。高周波電流プローブと組み合わせて、200MS/s絶縁計測による多チャンネル損失評価を実現する
- パワーアナライザー「PW6001」:低力率、高周波化に対応した高精度パワーアナライザー。周波数帯域は、DC0.1Hz〜2MHz。電力基本確度は±0.05%を実現している。低力率、高周波化するリアクトル、ワイヤレス給電、SiC素子を搭載したインバーターの電力測定を高精度に行える
日置電機は、今回の展示会を、「単に技術をアピールするだけでなく、顧客が抱えている課題に対し、当社のソリューションがどう役に立つのかを伝えられる場にできれば」と述べる。日置電機が出展するのは、TECHNO-FRONTIERのうち「電源システム展」だが、「『モータ技術展』『メカトロニクス展』など、電気計測が関わらない分野はない。ぜひたくさんの来場者に足を運んでいただきたい」と付け加えた。
日置電機は、特にバッテリーの開発動向に注目している。「EV市場が拡大する中、バッテリーの開発は大きなトピックスだ。最近では全固体電池などの新しい技術も注目されており、大きな転換点となる可能性もある。EVに関して言えば、パワーエレクトロニクス分野での大電流化、周波数の高速化への対応も求められており、今後の動向は注視する必要があると考えている」(同社)
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