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自動運転や自律制御向け高精度IMU、エプソンが開発FOGクラスの性能を小型サイズに

エプソンは、自動運転や自律制御などの用途に向けて、6軸センサーの慣性計測ユニット(IMU)を新たに開発し、サンプル出荷を始めた。

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ジャイロセンサーや加速度センサーを新たに開発

 セイコーエプソンは2018年4月、自動運転や自動制御などの用途に向けた6軸センサーの慣性計測ユニット(IMU)として「M-G370」と「M-G365」を新たに開発し、サンプル出荷を始めると発表した。量産開始は2018年末を予定している。

左はM-G370(コネクター面)、右はM-G365(マーキング面)の外観

 新製品は、従来製品「M-G364、354」と上位互換を保ちつつ、高い性能と品質、優れた量産性を実現したという。特に、同社の最上位機種と位置付けるM-G370は、光ファイバー式ジャイロを用いたIMUである「FOG(Fiber Optical Gyro)」クラスの性能を、外形寸法が24×24×10mmという小型サイズで実現した。

 M-G370に搭載するジャイロ(角速度)センサーは、ジャイロバイアス安定性が0.8°/時、角度ランダムウォークが0.06°/√時で、ノイズ性能を大幅に向上させた。速度センサーも新たに開発した。加速度バイアス安定性は6μG、加速度初期バイアス誤差は2mgを実現している。

 次世代のスタンダード製品と位置付ける「M-G365」は、姿勢角出力機能を新たに搭載した。拡張カルマンフィルターを高速に演算できる独自のDSPを内蔵する。これにより、精度の高い傾斜角やオイラー角をリアルタイムに出力することができるという。

 この他、両製品に共通した特長として、ダイナミックレンジが広く、安定した性能で低ノイズを実現した。また、3軸ジャイロセンサーが0.05%FS、3軸加速度センサーが0.1%FSと動的性能(感度直進性)にも優れている。さらに、消費電流は16mAと小さい。動作温度範囲は−40〜85℃である。

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