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深層学習は専門家が足りない、米新興企業が指摘:人材育成も難しい(2/2 ページ)
自動運転車向け深層学習ソフトウェアの開発を手掛ける米DeepScaleは、「深層学習の分野は専門家が足りていない」と指摘する。
テストシステムも変える必要がある
DeepScaleは現在、自動車メーカーやティア1サプライヤー向けに、同社の検知システムのレファレンスキットを提供している。DeepScaleは、効率的なDNNを、小型で低価格な車載グレードのセンサーやプロセッサに実装できる技術で知られている。DeepScaleの目標は、ADASや自動運転を、あらゆる価格帯の量産車に普及させることだ。
レファレンスキットと並行して、DeepScaleは、独自のテスト手法の開発も進めたいとしている。これは、特に大量のソフトウェアを搭載する自動車向けのものだという。Iandola氏は、従来の設計/テストシステムは、自動車の電子化をあまり想定していないものだと指摘する。同氏は、新しい世代の自動車は、より多くのソフトウェアとAI(人工知能)を搭載することになるとし、テスト手法もそれに合わせて変えなくてはならないと主張した。Iandola氏によれば、このテスト手法については、2018年内に何らかの発表ができるようにしたいと語った。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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