オンセミ、LiDARを手掛けるSensL Technologiesを買収:センサー事業をさらに強化
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は2018年5月10日(米国時間)、LiDARセンシング製品などを手掛けるアイルランドSensL Technologiesを買収したと発表した。
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は2018年5月10日(米国時間)、シリコン光電子増倍素子(Silicon Photomultipliers:SiPM)、シングルフォトン・アバランシェダイオード(Single Photon Avalanche Diode:SPAD)およびLiDARセンシング製品を手掛けるアイルランドSensL Technologiesを買収したと発表した。買収金額は明らかにしていない。
この買収でON Semiconductorは、特にADAS(先進運転支援システム)や自動運転車の分野で、イメージングやレーダー、LiDAR分野の製品群をより強化できるとしている。同社は2017年に、IBMの車載レーダー用ミリ波技術を関連資産を買収すると発表した(関連記事:「オンセミ、IBMの車載レーダー用ミリ波技術を買収」)。
今回買収したSensL Technologiesの技術を、これら買収済みの技術と組み合わせ、高度自動運転車向けに包括的なセンサーソリューションを提供していくと、ON Semiconductorは述べている。今後の予定としては、IBMの車載レーダー技術を組み込んだサンプルを、2018年後半にも出荷する計画だとしている。
ON Semiconductorはここ数年、センサーメーカーを積極的に買収している。SensL Technologiesの買収により、イメージング、レーダー、超音波、LiDARという主要なセンサーにおいてさらに包括的なポートフォリオを持つことになると、ON Semiconductorは強調している。
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