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ソニーとドコモ、グアムで5G活用の実証実験:コンセプトカートを遠隔操作
ソニーとNTTドコモは、グアム島の5G(第5世代移動通信)試験環境を利用して、コンセプトカートを遠隔操作する実証実験を共同で行うことで合意した。
伝送速度の確認や操作品質を評価
ソニーとNTTドコモは2019年3月、グアム島の5G(第5世代移動通信)試験環境を利用して、コンセプトカートを遠隔操作する実証実験を共同で行うことで合意したと発表した。
NTTドコモは、5Gを活用する新たな利用シーンの創出に向けて、グアム島に「ドコモ5Gオープンラボ GUAM」を開設。屋外試験環境は、100%子会社のドコモパシフィックが2019年夏以降にも提供する予定である。実証実験はこれらの設備を利用して行う。
遠隔操作の実証実験に用いる車両は、ソニーが開発したニューコンセプトカート「SC-1」である。車両前後左右には、人の視覚能力を超えるイメージセンサー(35mmフルサイズExmor R CMOSセンサー)を5台搭載した。夜間など人間の目では直接認識できないような暗い環境でも、わずかな明るさがあれば周囲の状況を認識することができるという。また、表示モニターとして車内に49型1台、車外に55型4台の高解像度4Kディスプレイを搭載した。
SC-1の仕様は、全長3140mm、全幅1310mm、全高1880mm。最大時速19kmで走行できる。乗車定員は3人。
実証実験では、「低遅延」「大容量」「高速」という5Gの特長を活用した、新しい交通スタイルを検証する。具体的には、グアムの5Gネットワーク試験環境を利用して、SC-1を遠隔操作するために必要となる伝送速度の確認や、操作品質の評価などを行う予定だ。
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