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レベル5の自動運転よりも現実的? “車内運転支援”ドライバーは機械ではなく人間(2/2 ページ)

UberやTeslaの事故など、自動走行モードにおける交通事故では、共通する1つの真実がある。「現実世界の状況の中で、人間のドライバーを機械のドライバーに置き換えることは、極めて難しいということが実証された」ということだ。

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“拡張現実”の構成要素

 拡張運転は、4つの要素で構成される。これらについて、以下に詳しく見ていきたい。

(1)人間のドライバーが運転に関与

 ハンドルを握り、路上を確認し、運転に集中する。一部の自動車メーカー(明らかにTeslaは含まれない)は今後、「ハンズフリー、目視も集中も不要」とする運転(つまりは完全な自動運転)から離れ、人間のドライバーを常に運転の責任を負う方向へと注力していくだろう。

(2)Interior Driver Assistance(車内運転支援)

 さまざまな領域をカバーするセンサーを使用し、ドライバーの注意力や認識力、顔の表情、疲労度などをリアルタイムで監視する。センサーは、自動車に完全に統合されるため、ドライバーがその存在に気付くことはない。


車内に統合されたセンサーで、居眠りなどを検知する

(3)Exterior Driver Assistance(車外運転支援)

 速度のコントロールや路線変更のサポートなどを含め、ADAS(先進運転支援システム)も進化させる。これらのシステムは、ドライバーの疲労がたまり、注意が散漫になった時に、基本的な制御エラーを修正し、リアルタイムで変化するドライバーの注意力や運転レベルの状態に応じて、感度や応答性を変化させていく。

(4)介入

 加速や速度を制限する。ドライバーの反応が無い非常事態には、自動車を停止したり、緊急サービスに通報する。絶対に必要な場合にのみ介入し、余計な介入は行わないことを目指す。適切な介入戦略を策定する上では、人的要因(ヒューマンファクター)の研究が重要な役割を担うだろう。

 最新版のユーロNCAP(2019年2月に発表、2020年1月から施行予定)は主に、このような種類の統合機能について説明している。このため、今後数年の間に、ますます多くの自動車メーカーがVolvoとよく似たシステムを発表するのではないだろうか。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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