コア、みちびきcm級精度測位受信機を発売:クラウド型で小型、低価格を実現
コアは、クラウド型みちびきセンチメートル級精度測位受信機「Chronosphere(クロノスフィア)‐L6S」の販売を始めた。機能の一部をクラウド側で処理することで、従来製品に比べ受信機の小型化と低価格化を実現した。
cm級精度測位までの初期収束時間と復帰時間も短縮
コアは2019年6月、クラウド型みちびきセンチメートル級精度測位受信機「Chronosphere(クロノスフィア)‐L6S」の販売を始めると発表した。機能の一部をクラウド側で処理することにより、従来製品に比べ受信機の小型化と低価格化を実現した。
誤差が数センチメートルという高い精度の測位を可能とする、準天頂衛星みちびきの「センチメートル級精度測位補強サービス」が2018年11月より開始された。このサービスに対応する受信機が登場しているが、これまで本体の価格が高かったり形状が大きかったりしたため用途が限られていた。
コアは、「みちびき」に対応するGNSSソリューション「Cohac∞(コハクインフィニティ)」シリーズを展開。GNSS受信機「Chronosphere‐L6」などを開発し、さまざまな実証実験などにも参画してきた。
新たに開発したChronosphere‐L6Sは、これまで受信機側で行ってきた「L6信号」に関連する処理を、クラウド側で実行するようにした。これにより受信機のハードウェアを簡素化でき、本体価格は最低49万8000円と、50万円を切った。外形寸法は115×100×50mmで、既存製品に比べてほぼ3分の1と小さい。
受信機の起動時間や信号遮断後の復帰時間が極めて速いのも特長だ。一般的なCLAS(Centimeter Level Augmentation Service)方式の受信機は、センチメートル級精度で測位が可能となるまでの初期収束時間(TTFF:Time To First Fix)は、1分以上も必要であった。
これに対してChronosphere‐L6Sは、クラウド側でL6信号を常時取得しており、初期収束時間を約46秒に短縮した。これは競合製品に比べると約50秒も短いという。同様に、トンネルやビルなどの影響で衛星信号が一時的に遮断されても、10秒以下でセンチメートル級の精度測位に復帰することができるという。
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