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2020年の前工程工場新設計画の投資総額は500億ドル:SEMI予測
SEMIは2019年9月12日(米国時間)、2020年に着工する半導体前工程工場の設備投資額は最大で2019年着工分よりも120億米ドル増加し、500億米ドルに迫るとの予測を発表した。
2019年着工分の総投資規模は380億米ドル見込み
SEMIは2019年9月12日(米国時間)、2020年に着工する半導体前工程工場の設備投資額は最大で2019年着工分よりも120億米ドル増加し、500億米ドルに迫るとの予測を発表した。
2020年に新たに着工する半導体前工程工場建設計画は世界で、18件あり、「このうち10件は実現性が高く、その投資総額は350億米ドルにのぼる。残りの8件については、実現性が低いが、投資額は140億米ドル以上になる」とし、全ての工場建設計画が実現すると、総投資額は500億米ドルに迫るとする。
2020年の着工を予定する計画による生産能力の増加規模は、200mmウエハー換算で実現性の高い計画の生産能力増分が月産65万枚。実現性が低い計画の生産能力増分が月産50万枚で、合計月産110万の生産能力増が計画されているという。また、生産能力増加分のうち、35%がファウンドリー用途、34%がメモリー製造用途になっているとする。
2019年に建設される半導体前工程工場数は15件で、総投資額は380億米ドルの見込み。2019年着工分で、生産能力は200mmウエハー換算で月産74万枚分が増える見通し。生産能力増加分の内訳はファウンドリー用途37%、メモリー製造用途24%、MPU製造用途17%。15件のうち、約半数の7件が200mmウエハー対応工場の建設計画になっているとしている。
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