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日本企業のPXI/LXI移行で拡大狙う、急伸中の英企業「日本企業のファーストチョイスに」(2/2 ページ)

PXIモジュールなどの世界的メーカーであるPickering Interfaceは2019年10月31日、記者説明会を実施し、日本市場でのビジネス戦略や最新製品について説明した。同社のCEO、Keeth Moore氏は、日本市場においてPXIやLXIのイーサネットは「まだ非常に若い段階にある」と説明し、「スイッチングやシミュレーション分野で日本企業の『ファーストチョイス』になっていきたい」とその展望を語った。

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輸出で急伸中、日本企業のファーストチョイスとして拡大へ

 同社は現在、英国のほか米国、フランス、ドイツ、チェコ、スウェーデン、中国に販売、サポートセンターを有している。日本においても約20年前から販売実績はあるが、Moore氏は「販売が本格化したのは2014年以降だ」と説明。この要因は、2014年6月に日本国内総代理店としてアンドールシステムサポートと契約したことのほか、「PXIやLXIを受け入れる体制が日本市場に出来上がってきた」ことが挙げられるという。

 特にこうした受け入れ体制が出来上がってきたのは、自動化への注目が集まる自動車や産業機器分野といい、Moore氏はこの2つの分野に関して「日本では非常に大きなイノベーションが起こっている」と評価。そのうえで、「大部分の企業が依然として自社独自のスイッチングシステムを開発するなど日本の市場におけるPXIやLXIのイーサネットはまだ非常に若い段階にある」とその市場機会を分析し、今後アンドールシステムサポートと協力のうえで顧客を開拓することで、「日本企業のファーストチョイスとなっていきたい」としている。

日本市場と戦略(クリックで拡大)出典:Pickering Interface

 同社の製品販売における輸出比率は95%だが、過去3年間の年平均輸出伸び率が25%と短期間で急成長を遂げており、この期間は日本市場においても同じく25%ほどの成長を続けてきたという。Moore氏は、日本市場で、「今後も同レベルの成長を期待している」と語っていた。

新製品の大規模PXIマトリクスモジュールも投入

 同社はこの日、新製品の0.5A大規模PXIマトリクスモジュール「40-558モジュール」の発表も行った。競合に比べスイッチング密度が39%高いほか、標準的なPXIマトリクスモジュールと比較しシャシースロットの削減も実現したとしている。


0.5A大規模PXIマトリクスモジュール「40-558モジュール」(クリックで拡大)出典:Pickering Interface

 製品は64×16から1008×6までのマトリクスサイズ向けに2、4、8スロットのバージョンがある。さらに、6極、8極、12極、16極のアナログバス幅とデュアルアナログバスオプションを用意しているという。

 モジュール内部でリレーの故障を迅速かつ容易に発見できる同社のリレー内蔵自己診断機能「BIRST」や、「eBIRST」スイッチングシステムツールなど、幅広いアクセサーリサポートが利用可能となっている。また、同社のシグナルルーティングソフトウェア「Switch Path Manager」によって容易なプログラミングが可能になっている。同社は、「さまざまな業界で使用できるが、特に車載、航空宇宙向けECUや半導体パッケージ試験などの用途に最適だ」としている。


同社の2スロットモジュールシャシー(クリックで拡大)

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