パナソニックは2019年11月21日、液晶パネルの生産を2021年をめどに終了すると発表した。
2016年にテレビ向けから撤退し、車載、産業向けに注力するも……
パナソニックは2008年8月にIPSアルファテクノロジを連結子会社とし、2010年4月にIPSアルファテクノロジ姫路工場でテレビ向け液晶パネルの生産を開始。その後、パナソニック液晶ディスプレイ(以下、PLD)を設立し、IPSアルファテクノロジ姫路などを吸収合併したPLDで液晶パネル生産を行ってきた。
2016年には価格競争が激しいテレビ向け液晶パネルの生産を終了したものの、車載、産業分野向け液晶パネルの生産を継続。なお、PLDは現在、パナソニックの完全子会社であるパナソニック出資管理合同会社の完全子会社となっている。
今回、PLDでの液晶パネル生産終了の決定についてパナソニックは「液晶パネルの競争激化と事業環境の変化に対応し、向き合う市場の転換や新製品の投入などを含むさまざまな施策を講じてきたが、事業の継続は困難である」と判断したという。
PLDの従業員については、「パナソニックグループ内での異動、再配置を基本とし、従業員の意思を尊重しながら雇用確保を前提に労使協議を進めていく」(パナソニック)としている。
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