村田製作所、新型コロナ感染で福井の工場を3日間停止:MLCC生産拠点「納期への影響はない」
村田製作所は2020年4月5日、同社子会社の福井村田製作所の拠点で、新型コロナウイルス(COVID-19)に感染した従業員が1人確認されたと発表した。同社は、同月5〜7日の期間、同拠点の操業を停止し、従業員約5500人を自宅待機にする。この拠点では主にMLCC(積層セラミックコンデンサー)を生産しているが、同社は「在庫は十分あり、顧客の納期への影響はない」としている。
村田製作所は2020年4月5日、同社子会社の福井村田製作所の拠点で、新型コロナウイルス(COVID-19)に感染した従業員が1人確認されたと発表した。同社は、同月5〜7日の期間、同拠点の操業を停止し、従業員約5500人を自宅待機にする。この拠点では主にMLCC(積層セラミックコンデンサー)を生産しているが、同社は「在庫は十分あり、顧客の納期への影響はない」としている。
同社によると、新型コロナウイルスに感染したのは、福井村田製作所武生事業所に勤務する生産技術開発担当の従業員1人。同月2日に福井県内で確認された感染者の濃厚接触者として、同日午後から自宅待機していたが、同月3日に発熱。PCR検査を行った結果、同月4日に新型コロナウイルスの感染を確認したという。
感染した従業員が勤務するフロアの従業員約150人は、同3日から自宅待機している。感染した従業員は非生産部門の所属だが、同社は従業員の健康/安全面への配慮から、同5〜7日まで同拠点の操業を停止、全従業員約5500人を自宅待機とした。同社は、「今後、速やかに当該従業員や接触した従業員が勤務していた建物および、利用していた関連施設の消毒などを行う」としている。
感染した従業員は自家用車で通勤していたため、公共交通機関の利用はないという。また、感染した従業員の行動履歴を確認したところ、保健所から提示された基準に基づく濃厚接触者はいなかったが、発症前からの行動記録をベースに感染者との接触が確認できた従業員約250人については14日間の自宅待機とし、健康状態の経過確認を実施する。
同社は、「当社およびグループ会社は、今後も地域や顧客、従業員の健康と安全を最優先に考え、政府の方針や行動計画に基づき、引き続き感染予防/感染拡大防止に取り組んでいく」としている。
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