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AI顔認識ソリューションで多人数の体温を同時検知:キャセイ・トライテックが出荷開始
ザインエレクトロニクスグループのキャセイ・トライテックは、最大16人の体温を同時に非接触で検知できる「AI顔認識ソリューション」の出荷を、2020年第1四半期(1〜3月)から始めた。
黒体併用のサーマルカメラで高精度に認識
ザインエレクトロニクスグループのキャセイ・トライテックは、最大16人の体温を同時に非接触で検知できる「AI顔認識ソリューション」の出荷を、2020年第1四半期(1〜3月)から始めた。
新型コロナウイルス対策などでは、離れた場所から人の温度を測定するため、サーモグラフィなどが用いられる。ただ、出入り口や通路など通行人の多い場所で体温を測定しようとしても、従来のサーモグラフィ測定では、多くの人を同時かつ高速に検知することができなかった。
今回のAI顔認識ソリューションは、黒体(Black Body)を併用したサーマルカメラ上で実行する。これにより、駅や空港、宿泊施設、商業施設など、多くの人が一度に集まる場所でも、最大16人まで同時に、高い精度で体温を検知することができるという。測定速度は30〜100ミリ秒、測定誤差は0.3℃以下である。
顔認識は、マスクを装着していても一定以上の認識率を達成できるという。AI機能により勤務者などを自動追尾したり、定期的に測定を行ったりすることが可能である。これにより発熱が続く勤務者の確認なども容易となる。
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