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論理回路セルとSRAMセルを縮小するフォークシート構造福田昭のデバイス通信(307) imecが語る3nm以降のCMOS技術(10)(2/2 ページ)

今回は基本的な論理回路セルとSRAMセルで、FinFETとナノシート構造、フォークシート構造のシリコン面積がどのくらい変化するかを説明する。

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データ型フリップフロップ(D-FF)の面積はナノシート構造から2割低減

 続いてデータ型フリップフロップ(D-FF)の論理回路セルを比較しよう。同じ高さのセルで、コンタクトゲートピッチ(CPPあるいはCGP)の数に違いが生じる。ナノシート(NSH)構造では11ピッチ、FinFETでは10ピッチ、フォークシート(FSH)構造では9ピッチとなる。FSH構造のD-FFは、セル面積がNSH構造に比べて2割ほど小さくなっていることが分かる。


データ型フリップフロップ(D-FF)のセルレイアウト。上からナノシート(GAA NSH)構造(a)、FinFET(b)、フォークシート構造(c)。出典:2019年12月にIEDM2019でimecが発表した論文「Novel forksheet device architecture as ultimate logic scaling device towards 2nm」(論文番号36.5)から(クリックで拡大)

SRAMセル面積はナノシートと比べて2割〜3割縮小

 SRAMセルは高性能タイプのレイアウトと、高密度タイプのレイアウトでそれぞれナノシート構造とフォークシート構造を比較した。

 高性能タイプのSRAMセルでは、フォークシート構造がpチャンネルとnチャンネルの距離(PN)を短く詰められることから、セル面積を約2割、小さくできる。高密度タイプのSRAMセルだと、同様にセル面積を約3割、低減できる。


SRAMセルの面積をナノシート構造とフォークシート構造で比較。左は高性能タイプのSRAMセル。右は高密度タイプのSRAMセル。出典:imec(IEDM2020のチュートリアル講演「Innovative technology elements to enable CMOS scaling in 3nm and beyond - device architectures, parasitics and materials」の配布資料) (クリックで拡大)

次回に続く

⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧

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