HDD大手Seagateの四半期業績、売上高が5四半期連続で前年同期を上回る:福田昭のストレージ通信(214)(2/2 ページ)
米Seagate Technologyの2022年1〜3月の四半期業績を紹介する。
ニアラインHDDの総出荷記憶容量が過去最高を更新
Seagateは、HDDの総出荷記憶容量と1台当たりの記憶容量(平均記憶容量)を製品分野別に公表してきた。製品分野には「大容量品(マスキャパシティ品)」と「既存品(レガシー品)」の2つがある。マスキャパシティ品には、ニアラインHDD、画像データ(VIA:video and image applications)用HDD、NAS(Network Attached Storage)などが含まれる。レガシー品にはミッションクリチカルHDD、デスクトップPC用HDD、ノートPC用HDD、デジタルビデオ録画用HDD、ゲームコンソール用HDDなどが含まれる。
マスキャパシティ品の総出荷記憶容量は、2022会計年度第3四半期(2022年1〜3月期)に前四半期(前期)比3.2%減の132.7EB(エクサバイト:10の18乗バイト)になった。前四半期(前期)まで5四半期連続で過去最大容量を更新していたが、6四半期連続とはならなかった。マスキャパシティ品の大半を占めるニアラインHDDの総出荷記憶容量は、前四半期(前期)比5.86%増の117.5EBで過去最高を更新した。
マスキャパシティ品の平均記憶容量(1台当たりの記憶容量)は前の四半期から0.9TB増加し、10.9TBになった。マスキャパシティ品の売上高は約19億米ドルであり、前の四半期から1億ドル減少した。HDD全体の売上高に占めるマスキャパシティ品の割合は75%である。前の四半期に比べて2ポイント上昇した。
レガシー品の総出荷記憶容量は2022会計年度第3四半期(2022年1〜3月期)に21.5TBである。前の四半期と比べて17.6%減とかなり縮小した。平均記憶容量は2.0TBで、前の四半期から1%減少した。
HDD全体の総出荷記憶容量は前四半期(前期)比5.5%減の154.2EBである。HDD全体の平均記憶容量は6.7TBと前の四半期から0.6TB増えた。
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