複雑化するシステム制御を簡単に、LatticeのFPGA:3.3V I/Oサポートなどを強化(2/2 ページ)
Lattice Semiconductor(以下、Lattice)の日本法人であるラティスセミコンダクターは2022年5月31日、28nm FD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレーター)プロセスを適用したFPGAプラットフォーム「Nexus」の第5弾製品として、「MachXO5-NX」を発表した。
Open RAN向けスタックソリューションも発表
併せて、Open RANに向けたソフトウェアソリューションスタック「Lattice ORAN」も発表した。LatticeはソリューションスタックとしてエッジAI(人工知能)向けの「Lattice sensAI」、組み込みビジョン向けの「Lattice mVision」などを展開している。LatticeのFPGA「CertusPro-NX」(ロジックセル数が100k)が、Lattice ORANに対応する。
Open RANは、2028年までに市場規模が220億米ドルに達し、2020〜2028年までの年平均成長率が85%になると予測されている成長市場だ。基地局の仕様がオープンになり、異なるベンダーの装置で構成できるので、コスト削減や技術進化の促進を期待できる一方で、セキュリティの強化や高精度で緊密な同期などが課題となっている。
Lattice ORANは、コンテナイメージの署名と検証、脆弱性の検知/管理といったゼロトラストモデルにより、Open RANの安全な構築を可能にする。今後リリースされるバージョンでは、eCPRI/IEEE 1588プロトコルを用いて、柔軟なフロントホールを構築するための同期機能も提供する予定だ(今回発表した最初のバージョンであるLattice ORAN 1.0には含まれていない)
Lattice ORAN 1.0のセキュリティ機能。図の左は、Lattice ORANがどのようにセキュリティを構築するかの一例。PCIeを介して、CPUの制御メッセージに暗号化とチェックを行っている。これにより、不正なメッセージがシステムに送信されることを防ぐ[クリックで拡大] 出所:ラティスセミコンダクター
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