VESA、最新の「DisplayPort 2.1」仕様を公開:USB Type-CやUSB4との整合性高める
VESA(ビデオエレクトロニクス規格協会)は、DisplayPortの最新バージョンになる「DisplayPort 2.1」の仕様を公開した。USB4上で、DisplayPortをより効率的にトンネリングするための機能などが新たに追加された。
USB4上でDisplayPortを効率的にトンネリングできる新機能を追加
VESA(ビデオエレクトロニクス規格協会)は2022年10月、DisplayPortの最新バージョンになる「DisplayPort 2.1」の仕様を公開した。USB4上で、DisplayPortをより効率的にトンネリングするための機能などが新たに追加された。
DisplayPort 2.1は、「USB Type-C」や「USB4」との整合性を高め、DisplayPortとUSB4の両方に対応する共通のPHYをサポートした。さらに、新しいDisplayPort帯域幅管理機能も追加した。DisplayPortをトンネリングするための機能に対応したことで、USB4リンク上で他のI/Oデータトラフィックと、より効率的に共存できるという。
DisplayPort 2.1は、モニター画像の圧縮伝送技術「DSC(Display Stream Compression)」に対応しており、信号のひずみを発生させずに、DisplayPort伝送帯域幅を67%以上も削減できるという。また、VESAのパネルリプレイ機能により、パネルリプレイ動作時に、DisplayPortトンネルパケットの伝送帯域幅を99%以上も削減することが可能になった。
DisplayPort 2.1では、DisplayPortケーブルの仕様も更新した。フルサイズとMini DisplayPortケーブルの構成を強化し、UHBR(Ultra High Bit Rate)性能を落とさずに接続性の向上とケーブル長の延長を可能にした。
例えば、DP40ケーブルでは2m超、DP80ケーブルでは1m超のケーブル長を実現している。しかも、VESA認証DP40ケーブルではUHBR10リンクレート(10Gビット/秒)、4レーン時は最大40Gビット/秒の性能を、VESA認証DP80ケーブルではUHBR20リンクレート(20Gビット/秒)、4レーン時は最大80Gビット/秒の性能を、それぞれ提供する。
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