新生レゾナック、半導体材料に集中で「世界トップの機能性化学メーカー」へ:後工程材料で「圧倒的世界1位」
レゾナックは2023年1月17日、記者説明会を実施した。同社社長の高橋秀仁氏は、半導体/電子材料事業を中核として集中的な投資をすすめ、「世界トップクラスの機能性化学メーカーを目指す」と方針を示した。
昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧・日立化成)の統合によって2023年1月1日に発足した新会社レゾナックが同17日、経営方針と戦略に関する記者説明会を実施した。レゾナック社長の高橋秀仁氏は、半導体/電子材料事業を中核として集中的な投資をすすめ、「世界トップクラスの機能性化学メーカーを目指す」と語った。
昭和電工は2020年に旧・日立化成(現・昭和電工マテリアルズ)を買収し経営統合を進めていて、2023年1月1日、新会社「レゾナック」が発足。これに合わせて持株会社に移行し、昭和電工が持株会社のレゾナック・ホールディングスに、昭和電工マテリアルズが事業会社のレゾナックに改称した。高橋氏は両社の社長を務める。
2030年には売上高の45%を半導体/電子材料事業に
レゾナックは「収益にこだわったポートフォリオ経営」を掲げ、「採算性と資本効率」「戦略適合性」「ベストオーナー」の3つを軸に、継続的なポートフォリオの見直しおよび入れ替えを行っていく方針だ。
同社は2020年の旧・日立化成の買収以降、2022年末(当時・昭和電工)までに「アルミ缶事業」「セラミック事業」など8つの事業を売却済みで、今後はコア成長事業を「半導体/電子材料」に定めて集中的な投資を行い、2030年には売上高の約45%(2021年:31%)を占めるメイン事業にする予定だ。
後工程材料の強み、統合シナジーでさらに強化
半導体/電子材料分野に舵を切る理由について高橋氏は、「半導体産業はサイクルがあるとはいわれるが長年上向きの成長産業であることに変わりはなく、今後もサーバなどに使われる高速計算用の半導体需要は確実に成長する。前工程は微細化の物理的限界が近いため、今後は後工程の技術革新がより重要になるだろう」と説明。その上で、「レゾナックは後工程分野において7〜8種類の材料を保有し、圧倒的な世界1位のポジションにいる。旧・昭和電工の持つ『分子設計』の技術と、旧:日立化成の持つ『機能設計』の技術を掛け合わせることで一層強みを発揮できると感じている」と自信を見せた。
半導体への投資、「やめる選択肢はない」
経営方針に関する社内の反応について高橋氏は、「変革に前向きな反応を示している社員は約3割で若手層に多い。6割は変化にどうしようか決めかねている様子で、残りの1割はネガティブな意見を持っている」と説明した。同氏は、変化に対して賛否が起こることは自然なことだとしつつ「『社長ってこんなに気軽に話していいのだ』と思ってもらえるような組織文化を醸成するために、約70拠点を回り、61のタウンホール、110のラウンドテーブルを実施し約1100人の社員と直接会話をした。今後も社員全体と会話を重ねて前向きな『3割』を増やしつつ、1割のネガティブな意見と向き合っていくことが課題だ」と続けた。
最後に高橋氏は、「成功のためには変革をやりきる人材と経営陣の存在が大切だ。半導体分野への投資についても(景気や市場動向に応じて)時期の調整を行うことはあるが、投資をやめるという選択肢はない。レゾナックは世界トップクラスの機能性化学メーカーとして、地域、社会、顧客、他社と共創しながらより良い未来の実現を目指す」と語った。
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