ADASの機能をFPGAレベルで瞬時に切り替え、AMDがデモ:ECUの数を減らせる
AMDザイリンクスは「第15回 オートモーティブワールド」で、周辺監視とDMS(ドライバーモニタリングシステム)の2つの機能を、FPGAレベルで瞬時に切り替えるデモを披露した。
AMDザイリンクスは「第15回 オートモーティブワールド」(2023年1月25〜27日、東京ビッグサイト)で、FPGA/SoC(System on Chip)の機能を動的に切り替える「DFX(Dynamic Function eXchange)」を用いたデモなどを展示した。
DFXは、用途に応じて、内部アーキテクチャと機能を、FPGA/SoCを起動したまま瞬時に再構成できる技術だ。ブースではパートナー企業であるXylonと、DFXを使用して、サラウンドビューとDMS(ドライバーモニタリングシステム)を切り替えるデモを披露した。
AMDザイリンクスの説明担当者は「一般的に、サラウンドビューとDMSの機能を実現するには2個のECU(電子制御ユニット)が必要になる。DFXを用いれば、ADAS(先進運転支援システム)の機能をFPGAレベルで切り替えられるので、使用するECUの数を削減できるようになると提案している」と話す。「AI(人工知能)技術は、ディープラーニングのアルゴリズムも含めて日進月歩の世界である。ハードウェアを容易に再構成できるFPGAとともに、DFXの機能も自動車業界に向けてアピールしていきたい」(同担当者)
アクセラレーターカード「Alveo V70」を用いたマルチストリームAI技術も披露した。Alveo V70は「Versal AIコアシリーズ」と機械学習用AIエンジン「AIE-ML」タイルを搭載した製品。デモでは、16個のHDビデオに自動車が走る映像を映し出し、各ストリームで自動車を分類する様子を示した。
また、画像認識やAIのアルゴリズム開発を手掛けるサイバーコアの車載向けビジョンAI技術を用いたデモも展示した。具体的には、撮影された映像を鮮明化するAIソリューション「LuxEye」と、ネットワークを軽量化する独自のアルゴリズム「NeuroEye」を用いたもの。NueroEyeを活用して、AMDザイリンクスのSOM(システムオンモジュール)「Kria K26」にLuxEyeを実装した。これにより、エッジで車載向けビジョンAIを実現できることを示した。
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