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村田製作所、Matter対応小型無線モジュールを開発:Tri-Radio対応のType 2ELなど
村田製作所は、「Matter」規格に対応した小型無線モジュールとして「Type 2EL」と「Type 2DL」の2製品を開発した。
小型・高性能でノイズにも強いシールド構造を実現
村田製作所は2023年3月、「Matter」規格に対応した小型無線モジュールとして「Type 2EL」と「Type 2DL」の2製品を開発したと発表した。IoT機器やハンドヘルドワイヤレスシステム、ゲートウェイ、産業機器、スマートホーム機器などの用途に向ける。
Matterは、CSA(Connectivity Standards Alliance)が策定するスマートホームのIoT標準規格。新製品は、NXP Semiconductors製コンボチップ「IW612」を内蔵したType 2ELと、同「IW611」を内蔵したType 2DLの2製品。Type 2ELは、無線通信規格である「Wi-Fi 6」「Bluetooth 5.3」および、「IEEE 802.15.4」のTri-Radioに、Type 2DLは、「Wi-Fi 6」と「Bluetooth 5.3」に、それぞれ対応している。
新製品は、独自の無線設計技術や高密度実装技術などにより、小型・高性能でノイズにも強いシールド構造を実現した。しかも、Wi-Fi 6で導入された省電力機能「Target Wake Time(TWT)」により、電力消費の削減が可能である。日本、米国電波法認証なども取得している。パッケージの外形寸法は8.8×7.7×1.3mmである。動作温度範囲は−40〜85℃。
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