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ST、車載グレード対応の低電力オペアンプを発表:最大150℃と広い動作温度範囲
STマイクロエレクトロニクスは、車載用電子部品の信頼性試験(AEC-Q100)の温度グレード0(−40〜150℃)に準拠したオペアンプ「TSU111H」を発表した。
ブレーキシステムや内燃エンジンの排気系統といった用途に対応
STマイクロエレクトロニクスは2023年3月、車載用電子部品の信頼性試験(AEC-Q100)の温度グレード0(−40〜150℃)に準拠したオペアンプ「TSU111H」を発表した。周囲温度が高くなるブレーキシステムや内燃エンジンの排気系統、燃料電池のジェネレーターといった用途に対応することができる。
TSU111Hは、最大動作温度が高く、自己消費電流は1.7μA(代表値)と少ない。入力オフセット電圧は25℃で250μV以下、全温度範囲で600μV以下となっている。温度環境が125℃以下の場合、最大動作温度が125℃の「グレード1」デバイスと比べ、3倍のミッションプロファイルに対応できるという。例えば、65℃の温度環境で、で25年以上にわたる連続動作が可能となる。
TSU111Hは既に量産を始めており、パッケージはSOT23-5Lで供給される。1000個購入時の単価は約1.29米ドルである。STが定める10年間長期製品供給保証プログラムの対象製品となっている。STの「eStore」では、無償サンプルを提供中だという。
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