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ST、AI拡張型スマート加速度センサーを発表応答時間の短縮と電力消費を低減

STマイクロエレクトロニクスは2023年3月(スイス時間)、スマート加速度センサーとしてAI拡張型など3製品を発表した。システム応答の高速化や消費電力の低減が可能となる。ウェアラブル機器やスマートフォン、スマートウォッチなどの用途に向ける。

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機械学習コアやステート・マシンなどの機能を追加

 STマイクロエレクトロニクスは2023年3月(スイス時間)、スマート加速度センサーとしてAI拡張型など3製品を発表した。システム応答の高速化や消費電力の低減が可能となる。ウェアラブル機器やスマートフォン、スマートウォッチなどの用途に向ける。

スマート加速度センサーの応用イメージ 出所:ST
スマート加速度センサーの応用イメージ 出所:ST

 今回発表したスマート加速度センサーは、独自の第3世代MEMS技術を採用し、機械学習コア(MLC)やステート・マシン(FSM)、歩数計といったプログラム可能な機能を追加した「LIS2DUX12」と「LIS2DUXS12」および、エントリーレベルと位置付ける「LIS2DU12」の3製品である。いずれも、I3Cインタフェースやイベント検出用に共通のデジタル機能を搭載した。この他、アンチエイリアスフィルターを内蔵していて、少ない電力消費で高精度のジェスチャ認識が可能だという。

 MLCを搭載したLIS2DUX12とLIS2DUXS12は、AI機能により高信頼のアクティビティ検知が可能となり、FSMによって動作の認識精度を高めることができる。しかも、センサー内部で処理を行うことができるため、その分はホスト側との通信が不要となり、消費電力の低減やシステム応答の高速化が可能となる。また、自己構成機能(ASC:adaptive self-configuration)を搭載していて、ミリアンペア単位で性能を最適化できるという。

 さらにLIS2DUXS12は、独自のQvar検出チャネルを備えている。これにより、変化する周辺の静電環境を検出して、ユーザー検知や近接検知が可能となった。Qvarと加速度信号を組み合わせれば、ダブルタップ動作やマルチタップ動作における誤検出を防止することができるという。

 LIS2DUX12とLIS2DUXS12は既に量産中。パッケージは外形寸法が2×2×0.74mmの12端子LGAで供給する。1000個購入時の単価はLIS2DUX12が約1.38米ドル、LIS2DUXS12が約1.43米ドルである。LIS2DU12も同一パッケージで供給される。単価は約1.20米ドル。なお、すぐに利用できるMLCやFSMアルゴリズムが、STのMEMS GitHubページより入手可能となっている。

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