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10μFの小型積層セラミックコンデンサーを開発:0603Mサイズの量産を開始
村田製作所は、0603Mサイズ(0.6×0.3mm)で最大静電容量が10μFの小型積層セラミックコンデンサーを開発、量産を始めた。
同等容量品比で実装面積は約65%小型化、同等サイズ品比で容量は約2.1倍
村田製作所は2023年4月、0603Mサイズ(0.6×0.3mm)で最大静電容量が10μFの小型積層セラミックコンデンサーを開発、量産を始めた。
今回発表したのは、使用温度範囲が−55〜85℃で、定格電圧4Vdcの「GRM035R60G106M」と、定格電圧6.3Vdcの「GRM035R60J106M」および、使用温度範囲が−55〜105℃で定格電圧2.5Vdcの「GRM035C80E106M」である。
独自のセラミック素子技術や内部電極の薄層化技術により、同等容量の従来品に比べ実装面積比で約65%も小型化。同じサイズであれば従来品に比べ容量は約2.1倍となる。静電容量許容差はいずれも±20%である。
GRM035R60G106Mは既に量産中である。GRM035C80E106Mは2023年9月までに、GRM035R60J106Mは2024年より、それぞれ量産を始める予定である。
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