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NXP、4Dイメージングレーダー技術の展開でNIOと提携:レベル2+以上の自動運転を実現
NXP Semiconductorsの最新4Dイメージングレーダーソリューションが、ハイエンド電気自動車(EV)を手掛けるNIOに採用された。レベル2+あるいは、それ以上の高度な自動運転サービスを実現できるとする。
最大300m先にいる対象物の検知や分類が可能に
NXP Semiconductors(以下、NXP)は2023年5月、最新4Dイメージングレーダーソリューションが、ハイエンド電気自動車(EV)を手掛けるNIOに採用されたと発表した。レーダー能力を強化したことで、レベル2+あるいは、それ以上の高度な自動運転サービスを実現できるという。
NXPが提供するイメージングレーダー技術は、距離や速度に加え、方向や到達角度(AoA)、標高を測定することが可能である。しかも、運転者などの視界を超えた範囲で対象物を検知/分類し、ほぼ全ての天候や光の条件下で対象物の速度を測定することができる。
このため、NXP製のイメージングレーダーチップセットを搭載した車両は、高速道路や複雑な都市環境であっても、最大300m先にいる他の自動車や交通弱者を検知し分類することが可能となる。同社のチップセットは、レーダープロセッサとトランシーバーで構成され、最新のサイバーセキュリティ標準にも準拠している。また、28nmプロセス技術を用いたRF CMOSワンチップレーダーICファミリー「SAF85xx」などを新たに用意した。
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