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世界半導体市場が2カ月連続で回復、SIA:「今後も継続的に回復の兆し」
米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)によると、2023年4月の世界半導体売上高は前月比0.3%増の400億米ドルとなり、同年3月に引き続き、2カ月連続で前月比増を記録したという。
米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)は2023年6月6日(米国時間)、2023年4月の世界半導体売上高が前月比0.3%増の400億米ドルだったと発表した。前年同月比では21.6%減となっている。
世界半導体市場は市場サイクルとマクロ経済の逆風から低迷が続いていて、2023年第1四半期(2023年1〜3月)の売上高は前四半期比8.8%減、前年同期比では21.3%減の1195億米ドルにまで落ち込んでいる。一方で、2023年3月は前月比0.3%増と、2022年5月以来の増加を見せていて、今回、2カ月連続で前月比増という結果になった。SIAの社長兼CEO(最高経営責任者)John Neuffer氏は、「今後も数カ月間、継続的に回復する兆しがある」と見通しを示している。
2023年4月の世界半導体市場を地域別でみると、中国が前月比2.9%増、日本が同0.9%増とそれぞれ増加した。一方で、欧州は同0.6%減、米国は1.0%減、アジア太平洋/その他は1.1%減となった。前年同月比でみると、欧州が2.3%増となったものの、その他は、中国が31.4%減、米国が20.5%減、日本が同2.3%減、アジア太平洋/その他が23.9%減と全て減少している。
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