EV搭載部品を小型/高効率化、パワーMOSFET内蔵基板:インバーターやDC-DCコンバーターで活用
メイコーは「JPCA Show 2023」で、パワーMOSFET内蔵基板の製造技術を展示した。実装面積や配線距離を減らすことで、EV(電気自動車)に搭載するインバーターやDC-DCコンバーターの小型化や高効率化に貢献するという。
実装面積と配線距離を削減
メイコーは2023年5月31日〜6月2日に開催された「JPCA Show 2023」で、パワーMOSFET内蔵基板の製造技術を展示した。パワーMOSFET内蔵基板は、EV(電気自動車)に搭載するインバーターやDC-DCコンバーターの小型化や高効率化に貢献するという。
部品内蔵基板は半導体ICや受動部品を基板に埋め込んだものだ。メイコーの部品内蔵基板は、部品の素子側の電極にレーザービアを開け、銅メッキでプリント基板の銅配線と接合している。半導体ICと周辺部品を全て基板上で2次元に実装する場合に比べ 、部品を基板に内蔵すると実装面積を減らして小型化することができる。また、接続にワイヤを使用しない分、配線距離を短縮して抵抗を下げ、損失を減らすことができる。
部品内蔵基板自体は以前から研究開発が進められていた技術だが、「ここ数年、EVの普及が急速に進む中で、自動車メーカーやパワーモジュールメーカーの間で燃費ならぬ電費(電力消費率)を向上させるための開発が急加速し、部品内蔵基板に注目が集まっている」(メイコー説明担当者)という。パワーMOSFET内蔵基板によるインバーターやDC-DCコンバーターの小型化は車体の軽量化やバッテリー容量の増加につながり、高効率化は同じバッテリー容量でも航続距離を伸ばすことに貢献するためだ。
こうしたニーズの高まりを受け、メイコーは現在ティア1メーカーなどと共同してパワーMOSFET内蔵基板の開発を進めているという。
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